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13. 福岡市における都心部居住政策の課題と展望について〜博多部振興をケーススタディとして〜

 

福岡市総務企画局企画調整部企画課長 榎本精治

 

はじめに

福岡市の中心市街地である都心部では少子・高齢化が進んでいるが、なかでも福岡市の発展の歴史的基盤であり伝統文化、工芸、芸能を継承してきた博多部においては、このままではこれらの伝統文化の維持・継承が困難になるのではという危機感から、永年自治連合会を中心に自主的なまちづくり活動が展開されてきた。

博多部の小学校統合により、まちづくりのための貴重な空間が生じることを契機に、博多部を都市居住推進のリーディング地区として位置づけ、行政と地域が一体となって、コミュニティ再生を図るため、平成10年5月に行政と地域の協働による「都心居住・博多部振興プラン」が策定された。

現在、行政及び地域において、様々な取り組みが行われているところであり、今後、この博多部における取り組みをケーススタディとして、都心居住を推進していくが、この実践過程で明らかとなった課題や今後の展望までをまとめてみたのが本レポートである。

* 都心部の範囲について

「都心居住・博多部振興プラン」における「都心部」は、平成5年度に作成した福岡市都心定住構想において取り扱った地域の17小学校区(現14小学校区)である。

また、博多部は、そのうちの4小学校区(現1小学校区)である。

 

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