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より良いケアを提供するためには、より良いチームアプローチが大切である。それぞれの役割の中でお互いを尊重し、情報を共有して皆で関わっていることを意識していくこと。看護婦は患者の多くの要望を満たすためのチームの一員である。

 

3) PCU外来

緩和ケア病棟を退院した患者、緩和ケア病棟に登録し経過観察中の患者の診療を行っている。緩和ケア病棟への登録は「緩和ケアを希望する患者さんへ」「緩和ケアを希望されるご家族の方へ」「緩和ケアを紹介される医師の方へ」、これら3種類の質問用紙に記入し診察時にその旨を伝える。〈火曜日─再来木曜日─初診〉登録前に下記のことを医師から確認をとる。

1] がんの治療や延命目的ではなく、症状や苦痛の緩和を行い、患者さんが日常生活を快適に過ごすために援助をする。

2] 病気が治癒しないとしても、患者さんがご家族と一緒に自宅で過ごすことができるようにする。

3] 患者さんが自宅で過ごすことが困難になった時、入院していただき、専門的な看護とケアを提供する。

 

4) 在宅電話サービス

月曜日または水曜日に病棟スタッフ(非常勤Ns)が自宅に電話し相談を受ける。緩和ケア病棟から退院し自宅で療養する患者さんと、長期に継続してPCU外来に通院する患者さんに医療サイドから定期的に電話をする。この方法をとることで、患者にとってみれば看護婦や医師など医療サイドがいつでも関心を持ち見ていてくれ、相談相手になってくれるという大きな安心につながっている。電話内容は必要時、医師、病棟婦長に連絡され、外来カルテに添付される。

 

5) 電話相談

月曜日と水曜日にカウンセラーが受けている。内容は緩和ケアについて、がんについての情報を知りたいなど、受けた内容は外来診される場合医師に事前に情報が入る。カウンセラーを希望される場合は予約制で行っている。

 

おわりに

 

今回の実習を通して緩和ケア、看護がより具体的になり、この学びを実践に役立てていきたいと思います。

 

 

 

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