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6) コミュニケーション

コミュニケーションは、どの講義においても重要であると言われていたように、看護の基盤であると考えます。日々の看護の中で大切にしているのは、患者と看護婦という関係ではなく、人間対人間の関係を築くことです。ここで大切となるのは、コミュニケーションによる相互理解です。今回の講義では治療的コミュニケーションについて学びました。治療的コミュニケーションとは、癒しを目標として意図的に関わることです。具体的な技術としては、積極的な傾聴、理解すること、治療的な対応、怒りの理解、患者の側にいること、空間距離があると学びました。なぜ今、このケアをするのか、その意味を明確にして関わり、評価していくことが重要です。そして、援助者としての看護婦に大切なのは、自己を知り、自分の感情を見つめることだと学びました。患者を理解するためには、看護婦自身も自分の内面を見つめ、受け入れていくことが大切だと思います。

 

7) 実習での学び

東札幌病院で2週間研修させていただきました。病院の理念を通して緩和ケアのあり方について考えることができました。症状マネジメントにおいては、アセスメントシートを用いて積極的取り組みがなされていました。実際に患者さんを受け持たせていただき、患者さんと共に痛みをマネジメントすることができました。チームアプローチについては、多職種の専門性を理解するとともに、その中での看護の役割について考えることができました。

他の施設を見ることにより、自己の施設を客観的に振り返ることができました。また、自分自身が実習生としての体験をすることで、実習生の受け入れについても考えることができました。副看護部長のお二人からは、実習中の生活環境を整えることから助けていただき、実習中何度も調整をしていただきました。実習目標をお互いに共有し、評価していくこと、実習環境を整え、実習生とスタッフの橋渡しをし、お互いが学べるよう調整することが大切だということを学びました。

 

まとめ

 

講義と実習での学びを通して、目標を達成することができました。緩和ケアについて考えることができ、自己の施設のあり方についても客観的に考えることができました。また、看護の役割についても様々な方向から考えることができ、これからの看護の土台にできると思います。教育システムについても試行錯誤で行ってきましたが、具体的に考えることができました。この学びを是非スタッフに伝え、スタッフ全体の成長につなげていきたいと思います。

今回の研修を通して、多くのことを学びました。講義の内容は奥が深く、1日では消化できませんでした。しかし、自分の理解できていること、これからの学習の課題は明確にできたと思います。さらに学びを深めていきたいと思います。また、看護とは何か考え直す機会を得たとともに、自分自身の看護の姿勢、チームメンバーとしてのあり方についても振り返ることができました。この気づきをこれからの看護の糧にしていきたいと思います。もうひとつ大切にしたいのは、人と人とのつながりです。今回の研修を通し多くの人との出会いがありました。この出会いをこれからも大切にしていきたいと思います。

 

おわりに

 

6週間という長い期間、研修に参加させていただき感謝しています。多くのことを学び、自己を振り返り、リフレッシュする機会となりました。この学びをスタッフに共有するとともに、ケアの向上に生かしていきたいと思います。

 

 

 

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