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学んだことや感じたことはたくさんありましたが、私が印象に残っているのは、患者さんの価値観を自分の価値観として患者さんに接することで、なんでこんなことをするのだろうか?という患者さんを理解できないことはなくなることを教えていただきました。また、これは看護婦のストレスを減少させることも分かりました。また、「変えることのできることは変える勇気を、変えられないことを受け入れる勇気を」という言葉は深く心に残りました。上を見れば切りがないし、変えられないものに不満を言ってこだわっていくよりも、発想を豊かにして限られた中からできる最大限のことをみつける方が、はるかに意味のあることだと感じました。患者さん、家族、スタッフ、医師にしても自分以外の人を変えることはできないので自分が変わらなければならないことも、この実習の中で学ばせていただきました。最後に婦長さんが資料に書いてくださったように「自分のホスピスが大好き、スタッフも好き、婦長さんも好き、先生も好きだからここで働く私がいる」という状態になりたいと思っています。

 

おわりに

 

今回の実習で感じたことは、ホスピス、緩和ケアは場所ではなく、患者さんが最善の状態で生きていけるように、身体のみならず、精神的、社会的、またスピリチュアルな面を整えていくことだと思いました。それは医療者が関わるすべての場面で行えるケアであると思います。医療者がどれだけ患者さんを一人の人間として関わっていけるのかにもよると思います。私たちの病棟は施設面では良いものをいただいています。その施設に負けないように、中身を充実できるようにこれから頑張っていきたいと思いました。

2週間という短い期間でしたが、坪井病院からは多くのものを学ばせていただきました。初めての受け入れなので十分にできるかどうかと言われていましたが、十分に満足のいく楽しい実習ができましたことを感謝しております。看護部長さんをはじめ、清水婦長さん、長谷川先生、柏木さん、牧師の坪井先生、スタッフのみなさまには本当にお世話になりました。ありがとうございました。

 

 

 

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