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5. 関西諸港湾の競争力回復・強化のあるべき方向性

 

今まで述べてきた日本のコンテナ港湾の東アジアにおける位置づけおよび競争力のあり方を、関西諸港湾に当てはめて、当該諸港湾の整備・運営はどうあるべきかについて論じることにしよう。

 

(1) 西日本における港湾間競争の構図

1) 神戸港の集荷圏の縮小

図表I-4-15、I-4-16にあるように、神戸港の集荷圏は輸出入とも大震災以前から縮小傾向にある。東日本はもともと横浜・東京両港の集荷圏であるため、あまり変化はないが、とりわけ九州、中国地方における集荷シェアの落ち込みが大きい。このように神戸港はもともと大震災以前から、その集荷圏を縮小させていた。次に集荷圏の縮小の背景を西日本における状況変化=地元港湾の台頭を見ることによって検討してみよう。

 

図表I-4-15 各地方の輸出コンテナ貨物の神戸港依存度

105-1.gif

 

図表I-4-16 各地方の輸入コンテナ貨物の神戸港依存度

105-2.gif

(注) 沖縄県の数値の増減の大きさは当該調査が1カ月間調査という短いものであることによる。

出所:I-4-1に同じ。

 

 

 

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