中国人は、英国の移民奨励策により移り住んだ者が大半で、政府はじめ金融機関、石油関連事業の事務職員や技術者、商業に従事する者が多い。主要産業、ビジネス・センターとなっているブルネイ・ムアラ地区に集中している。
人口については、もともとブルネイは極めて人口の小さい国であり、1841年頃には、約1万人、1900年頃は2万人程度であったと推定されている。その後1960年頃から増加率は年平均3.5〜5.7パーセントと増加しており、1970年頃を境に人口増加に一層の拍車がかかってきている。これは石油価格の高騰、石油、天然ガスの増産によりブルネイの歳入が飛躍的に増大し、それに伴って社会経済開発が大幅に進展し、生活水準が上昇したことにより近隣地域からの人口流入が増加したためと思われる。住民の大部分はイスラム教に改宗しているが、原始宗教を信奉する者もある程度残っている。
1996年現在の人口に基づく将来予想は、2001年には345千人、2011年には436.5千人となっている。1996年現在の人口と構成等は次の通り(1996年統計)。