2)フランジトップ合わせ
上記の端合わせ写真で、下側のBKT.付き条材の板材への取付は、板材にマーキンされている取合い部材のフランジトップ(ライン:線)を、端部押さえとする。条材端部にはスキャラップがあるが、端部切度の延長線を合わせるのである。
スロット部に取付く小骨の合わせは、スロット切抜き型合わせで押さえるフランジトップとすることは、すでに[図2.1.32 スロット倣い型の適用]で説明している。
[写真2.2.5 NCスロット切断]は、倣い型で切ったスロットではないが、やはりフランジトップをNCマーキンしている。写真の鍵形(キー)スロット長円孔の左は不明瞭な写りであるが、短いフランジトップ線がある。短いのは条材のウェブ線に対称に描くソフト仕様になっているからである。
合わせる線は、小骨もスキャロップ、スロットも開孔部内で、空間上での点一致となるが、取付け作業では差金を使うのを前提にしていることを意味する。
3)合マーク
[図2.3.7 「止まり」位置と合マーク]に、フレームエンドBKT.を膜板に先付する場合の位置合わせ要領を示す。
1]が「止まり」記号位置にBKT.端を決める方式
2]が取り合う両部材に「揃え位置」のマークを入れておく方式
で、どちらも同じ目的のものである。
「揃え位置」マークであることを示す記号:MKは、他との識別を強調するときにのみ付加する。
スロット位置の小骨は、上記のようにフランジトップで位置決めするが、それが成り立たない場合がある。例えば、曲りの大きいビルジ外板でロンジフレーム先付としたとき、通常スロットではトランスウェブの後付け嵌め込みができず、初めからスロット間を切り離しておく加工法とされる場合である。この場合のようなスロットを、フランジトップラインがスロット開孔を跨いで完全に描けないため、特に「不完全スロット」と呼ぶが、このときの要領を[図2.3.8 不完全スロットの合マーク]に示す。マーク位置は、フランジトップから取付線沿いに100…など切りよく覚えやすい差越寸法で、取り決めておくとよい。そうすればMK記号は付加しなくても判断できる。