◇ 保菌容疑のある接触者(感染源となる症例を決める必要がある)を強制的に監視下におくのは、社会問題になりかねないので、早期発見でこれを強調するべきではない、とグループは感じている。遠回りながら、家族の接触者をつれてくるように患者を教育する方法を奨励するべきである。
感染率の低い地域で早期発見活動を継続するために:
その地方にハンセン病が多くても少なくても、早期発見を目標にするべきだとグループは考えている。そういう地域で継続的に早期発見を行うためには、次のような配慮が重要であろう。
◇ 感染率が低い地域では、早期発見は患者本人のためである。患者を隔離して感染を防ぐという、地域社会の利益が目的ではない。
◇ このような状況では、病気に対する住民の意識を高めることがもっとも大切である。
◇ 早期発見を継続するためには、活動の統合や、統合の強化が鍵となるだろう。
◇ 一般の保健ワーカーに早期発見のノウハウを訓練することが重要である。また、一般の保健サービスの手におえない診断上の問題には、適切な段階で受け入れ施設を活用して、必要な専門技術が得られるように配慮しなければならない。
◇ 周辺部レベルでは、ハンセン病も一般の皮膚病の管理に含むべきである。そのために研修などの面で、皮膚科のサービスとの協力が必要になる。