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 昨年のフィードバックからご紹介しましょう。「患者さんの層が若くなった」というのがありましたので,本当にそうなのかを調べてみました。
 ストレスの77%は組織の問題,またはチームで働いていかなければならないことにまつわることであり,死ぬこと,死にいく患者さんまたは家族にかかわらなければいけないことは,ストレスの23%にすぎないのです。
 ストレスが加わりますと,いままでの自分とは違った自分になってしまいます。面接をするときに私が質問をする項目の中にこんなのがあります。「あなたが私のチームで一緒に働くとして,あなたのストレスがずいぶんあるような場合,どうすればそれがわかるでしょうか」と。「あなたにはそれは気づかないでしょう」と書く人もいます。でもその場合は,この人はウソをついているのだと私は判断して,その人は採用しないようにしています。
 ここで簡単なワークをご紹介しましょう。あなたにストレスがあるときに,ほかの人はあなたにストレスがあることがどういうようにしてわかるか,それから自分がストレスが高いときに,自分の同僚にどういうように対応してほしいか,そして,そういう対応をしてほしいということをどうすればはっきりと相手に伝えられるでしょうか。
 職場で同僚とこうしたことをやるのはいいのではないでしょうか。職場で一緒にこういう話ができなければお互い支え合えないと思います。
 ストレスにいかに対処すべきでしょうか。ストレスを刺激ととらえれば,刺激がなければ人生は成り立たないのである程度の刺激は必要なのですが,ここでいうストレスとはオーバーストレスというものです。

 

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