(b) 自己復正性能の確認
各気室の内圧を140mmHgに調整し、離脱フックを介してクレーンでつり上げることにより試験品を横転させた後フックを離脱し、復正状況を観察した。横転角度は180度とし、天幕内に水を入れない状態及び天幕内に水を入れた状態(天幕内に水をあふれるまで入れ、そのまま10分間放置)の各々の状態で行った。また、参考として横転角度90度よりの復正状況を確認した。その後、内圧を120mmHg及び100mmHgに下げ、天幕内に水を入れない状態での復正状況を調べた。
復正に要した時間を表10に示す。また、各状態における復正状況をビデオ記録より読み取った結果を表11及び図7に示す。
図7より内圧100mmHgの場合を除き、180度から130度程度までは復正速度に大きな差はないが、そこから90度程度までの移行状況に差が生じている状況が見られるが、これは、内圧の低下による天幕の変形又は天幕内の水の影響等によるものと考えられる。内圧100mmHgの場合は、天幕支柱等の気室の変形が他の場合より大きくそのため復正に時間を要していると考えられる。