確にしておくことが必要である。
6-5 アプリケーション・パッケージ導入における課題
アプリケーション・パッケージ導入においては、そのメリットとして開発期間の短縮であり、詳細設計のうち、特にコーディング作業の省略が象徴的なものであるが、その他の作業については、基本的に通常のシステム開発と同じ作業を行うことを認識する必要がある。
すなわち、業務分析、基本設計、概要設計に至る作業を行った後に、導入するアプリケーション・パッケージの選定やカスタマイズ範囲の検討などを行うなど、導入者(業務主管課)の行うべき作業は、基本的に新規開発の場合となんら変わらないのである。まして、開発者が外部業者ということから、業務内容の伝達などには、自己開発の場合より余計に手間がかかることも覚悟しておかなければならない。また、システム仕様の検討の際には、アプリケーション・パッケージの機能をよく理解し、アプリケーション・パッケージが想定している事務手順を明確にした上で、これらの検討を行うことが大切である。
6-6アプリケーション・パッケージに望まれるもの
アプリケーション・パッケージに望まれるものは、おおよそ次のような点にまとめられる。
?@数多くの機能を持ち合わせていること(オプション機能が豊富であること)
?A低価格であること
?B短い開発期間で導入できること
?Cわかりやすいシステムの概要資料があること
?D内容が豊富で、検索しやすい運用資料を用意していること
?E保守性の高さを持っていること
?F運用の支援体制を用意していること
アプリケーション・パッケージを選択する際には、これらの点について、より多くの製品を比較検証することが望ましい。特に運用面などについては、導入している地方公共団体の状況を調査する事も必要である。
また、ベンダー各社においても、これらユーザーのニーズを踏まえ、より多くの地方公共団体向け製品の提供が望まれる。