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わが国の高齢者の生活行動については、国際的にみてもテレビ・ラジオ.新聞・雑誌を視聴・購読する時間、いわゆる在宅型余暇時間(社会生活基本調査では「テレビ・ラジオ、新聞・雑誌」、「休養・くつろぎ」)が長く、積極的余暇時間(社会生活基本調査では「学習・研究」、「趣味・娯楽」、「スポーツ」、「社会的活動」)が短いことが指摘されている。例えば、後に詳しく述べるが、横浜市の女性の後期高齢者は「テレビ・ラジオ、新聞・雑誌」を視聴・購読する時間が、平日では4時間37分で、大都市中、最も長くなっている(平成3年社会生活基本調査)。

一般的に男性については退職以後、女性については子供の独立以後の高齢期に、積極的に自己実現を求める者が少ないという事も今後変化していくとみられる。

ちなみに前述の調査では、横浜市の前期高齢者は「学習・研究(学業以外)」の時間が平日で1日に13分と、大都市中、最も長く、また後期高齢者も同12分と、大都市中、最も長くなっている。また、横浜市の前期高齢者は「スポーツ」の時間が平日で1日に16分と、大都市中、札幌市に次いで長くなっている。

また、前期高齢者は「食事」時間が2時間7分で、大都市中、最も長い。

また、高齢者のなかでこの1年間にその行動を行った事がある割合(「行動者率」という)をみると、社会的活動(1991年調査から項目を設定)については、男女とも約3割となっている。そのうち多く実行されているのは地域社会や近隣の人に対する社会奉仕であった(図表3-1-13、3-1-14)。このような積極的な余暇活動に費やす平均時間そして行動者率は今後も増加していくと推測される。

 

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