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た。ポラリメトリの解析の困難さはむしろそのパラメータの自由度の大きさにあり、ニューラルネットを用いた手法などが提案されている。現在、わが国でもポラリメトリ機能を有した航空機SARが開発され、実験が予定されている。この結果を用いたオホーツク海氷の分類についての成果が期待される。

 今後の衛星を用いた地上モニタリングの手法は、センサのマルチパラメータ化とマルチセンサのデータの総合的な解析がますますその有効性を大きくしていくことは、間違いない。海氷の場合、密接度はマイクロ波放射計による計測が有効であるし、もっとこまかい海氷の分類(水盤の大きさや厚さ等)は、合成開口レーダや光学センサによるイメージングが有効である。冬季の雲による影響を受けない合成開口レーダを用いた海氷状況把握は、これからますます利用されていくと期待されるが、オホーツクに特化したマルチパラメトリックなアルゴリズムの開発が急務である。

(浦塚委員)

 

 

 

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