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?X 企業年金制度

1. 企業年金制度の導入状況〔第69・70表参照〕

日本人の平均寿命は今では北欧諸国を抜いて世界一の長寿国になっているが、それに伴い65歳以上の高齢者の総人口に占める割合も急速に−これも世界一のスピードで−高まっていて、厚生省の推計によると、西暦2000年には16%となり、2015年以降は23%に達するとされている。これはいう迄もなく、現役労働者が多数の高齢者を支えることを意味し、いわゆる「活力ある高齢化社会」の実現は今後のわが国の避けることの出来ない重大な目標となってきている。
ところで、企業の退職金制度は制度創設以来従業員の定着と老後保障の役割を荷って来たが、社会保障制度としての公的年金の成長とともに役割も次第にその補完的なものへと変わってきており、特に高度経済成長下での大量採用された従業員が中高年化するにつれて、退職一時金支出を平準化する必要から「退職一時金」制度から「企業年金」制度へと多くの企業で移行して来ているという実体がある。
そこで企業年金制度の導入状況をまず調査してみたところ、「導入している」企業割合は93.9%と、ほとんどの企業がすでに導入しており、これは企業の規模の大小や産業の業種に関係なく、同じ状況であることが分かった。なお、この93.9%という導入率は、平成元年度に行った本調査の結果94.1%と全く変わっていなかった。

 

 

 

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