5. 新規学卒者の初任給の対前年比較〔第5表参照〕
平成9年の新規大学卒の初任給(見込み)及び平成8年4月(実績)についてそれぞれ前年度の実績と比較して調査してみた結果、平成8年4月(実績)の事務系初任給を「前年より増額」とした企業割合は54.2%で、「前年の額に据え置き」とした企業割合の45.5%より8.7%と、若干ながら増加したこととなった。とはいえ「前年の額に据え置き」と同答した企業が45.5%(平成6年度調査よりも25.6%増)と半数近くもあったことは、いかに経済の厳しい状況に企業が当面しているかが解るような結果となっている。
次に、平成9年4月の初任給(見込み)については、未だ「わからない」と回答した企業が25.0%と、景気や営業成績の動向をみつめながら、未だ決めかねているところが四分の一あったが、半年も前にすでに「前年の額に据え置き」と確信をもって回答している企業割合が34.2%と、平成8年実績(45.5%)より実数では11.3%下回るものの三分の一を超える企業が「前年の額に据え置き」を決めており、「前年より増額の方向」と決めている企業が40.8%と5割を切って、「前年の額に据え置き」と決めている企業との差が現在のところ6.6%しかなく、まだ決めていない企業の決定如何によっては、「増額」企業より「据え置き」企業が上回ることも考えられる厳しい状況である。
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