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  2.地区別課題の検討

地区別課題を、地区の性格、地区特性・動向、既往開発構想などを踏まえて整理し検討すると次の通りである。

   ア 市街地中心部の中心をなす勧興地区での都市機能の集積と居住機能の低下への対応

・市街地中心部を形成する勧興地区は、地区全体では従業員べ一スで商業・業務機能を増している。しかし、商業機能の中でも小売業の低下が進むとともに、居住機能も低下している。したがって、賑いと魅力ある市街地中心部を形成するためには、一層の都心機能の導入や居住機能の強化が必要である。

   イ 城内、長崎街道など、地域資源の活用と自然条件を生かした都市環境の形成

・豊富に残る史跡、伝統的建築物の保全・活用による魅力ある都市環境の形成が重要である。
・特に、佐賀城跡については、歴史的シンボルとして整備するとともに、長崎街道沿道に残る歴史的建造物の保全・活用による魅力的な街並み整備を進める必要がある。
・また、市街地内の河川・用水などの掘割の再生や郊外部のクリークを生かした都市環境の形成が重要である。

   ウ 都心縁辺部の循誘及び赤松地区での都市機能及ぴ居住機能の低下への対応

・商業・娯楽・飲食・業務などの集積がみられる循誘及び赤松地区は、商業・業務機能や居住機能が低下し、地区の再生が課題であり、都市機能と居住機能の棲み分けなどによる整備が必要である。

   エ 佐賀駅前地区での新たな拠点機能地区の育成

・佐賀駅前地区は、市街地中心部の機能強化と連携しつつ、駅前地区の一層の個性化を図るため、中心部との機能導入区分による施設誘導が必要である。
・シテイ・ゲート機能、交流拠点機能の強化を図るため、バス・ターミナル、駅前広場などの交通ターミナルの整備を進める他、宿泊機能の導入を図る必要がある。

   オ 郊外に都心地区に匹敵する都市機能集租地区の形成

・鍋島地区に市域北側住民を対象とした商業・業務地区が形成されつつあり、商業・文化活動やコミュニティの場を併せもった、地域の日常的生活拠点の計画的誘導・育成が求められる

 

 

 

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