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表4.2.2-3(1)  使用済みポリエステル製品の新原料リサイクル
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表4.2.2-3(2)  使用済みポリエステル製品の新原料リサイクル
項目 内容
技術内容 問い合わせ先 帝人ファイバー株式会社 原料重合事業部門
 Tel. 03-3506-4599
 〒100-8585 東京都千代田区内幸町2-1-1 飯野ビル
技術の有効性に関する事項 特長
■高純度の原料回収
 ポリエステル以外のポリマー成分、添加物及び加工剤を含むほとんど全てのポリエステル製品から、バージン原料と同等程度に高純度なDMT(純度99.99%以上)を回収できる。
■省エネルギー、二酸化炭素排出量の削減
 石油からDMTを製造する場合に比べ、消費エネルギーで84%、二酸化炭素排出量で77%削減することができる。
■ボトルtoボトル
 回収したDMTを化学反応させてTPA(テレフタル酸)とすることにより、再びPETボトルとして再生することも可能。
処理コスト
(イニシャル・ランニングコスト)
事業採算性
再生製品の性能等
■石油から製造したバージン品と同等のポリエステル原料が回収できる。
■モノマー段階まで原料をもどすので、リサイクル商品の価値が低下することがなく、リサイクル商品の展開に限界がない。
■再生されるPETボトルは食品安全委員会の審査に合格しており、工程にて発生する副産物(例えば、キャップ、ラベル)等はほぼ有効利用している。
環境・安全面
適用条件等  処理対象物に含まれるポリエステルの割合が低いと、採算が悪くなる。
 
表4.2.2-3(3)  使用済みポリエステル製品の新原料リサイクル
項目 内容
技術の有効性に関する事項 その他
<リサイクル技術関連の開発履歴、稼働実績:帝人グループ>
1962年 ポリエステルの生産工程で発生する糸屑の原料リサイクルを開始
1971年 ポリエステルの原料リサイクルを安全性の高い「EG分解/メタノール法」に転換
1996年 マテリアルリサイクル技術によるPETボトルリサイクル繊維「エコペット」の販売開始
1998年 リサイクル推進連絡会、易リサイクル検討推進委員会を設置し、帝人グループのリサイクル活動推進体制を強化。順次、原料リサイクル委員会、繊維リサイクル検討委員会等を拡充
1999年 繊維製品の回収・リサイクルシステムとして「エコサークル」をスタート
2000年 各種ポリエステル製品からバージン原料と同等の高純度原料を回収できる「新原料リサイクル」技術を開発
2001年 「ボトルtoボトル」の事業化技術を確立
2002年 徳山事業所内の「原料リサイクル」施設の操業を開始
完全循環型の「繊維to繊維」の新原料リサイクル技術を確立
2003年 世界初「ボトルtoボトル」の操業を開始
帝人グループニュースより
その他の事項 文献発表等
<文献発表>
■「PETボトルのケミカルリサイクルについて」鈴木稔、環境経済2003.1、(株)化学工業日報社
評価・表彰実績
特許の取得
<評価・表彰実績(本技術に関するもののみ)>
■「使用済みPETボトルを化学分解し、再びPETボトル原料に戻すリサイクル技術」が、2002年日経BP技術賞(エコロジー部門)を受賞
■「使用済みポリエステル製品の新原料リサイクル」が、第3回(2004年度)日本環境経営大賞 環境フロンティア部門 独創的環境プロジェクト大賞(主催:日本環境経営大賞表彰委員会・三重県、後援:環境省、経済産業省 ほか)を受賞
■翌2005年度には、「完全物質循環型リサイクルにおける新たな社会システム」として、グッドデザイン賞(新領域デザイン部門)〔(財)日本産業デザイン振興会〕を受賞
 
表4.2.2-3(4)  使用済みポリエステル製品の新原料リサイクル
項目 内容
その他の事項 環境への取り組み
■1970年、社長直轄の環境管理委員会を設置
■1992年、「帝人地球環境憲章」ならびに「帝人地球環境行動目標」を制定し、環境・安全活動に取り組む
■1997年、環境・安全レポートを発行。また、社内の環境・安全関連の委員会を一本化し、体制を強化
■2001年、帝人グループ環境対応の製品、技術、サービスの紹介サイト「エコ派宣言」をインターネットで公開
添付資料 リサイクルフロー
 
使用済みポリエステル製品の新原料リサイクル
〔別紙 リサイクルフロー〕
出典)中央環境審議会総合政策部会 第4回環境と経済の好循環専門委員会“「もったいない」が生み出す資源”資料「帝人の環境商品・技術について〜ポリエステルリサイクルを中心として〜」
帝人(株)代表取締役副社長 長島 徳明


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