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里親会を訪ねて
〜神奈川県里親会〜
 今回は、今年の秋に全国里親大会を開催する神奈川県里親会を訪問し、星野崇会長にお話をうかがいました。
 
<星野崇会長>
 
■5つの里親会で構成
 神奈川県里親会は5つの地区の里親会から構成されています(湘南里親会・鎌倉三浦地域里親会・西湘地区里親会、さがみの里親会・県央地区里親会)。
 県里親会として毎年行っている行事として神奈川県里親大会があり、毎年10月に開催しています。昨年は横須賀市内にある県立保健福祉大学の学生と共同研究をして、その結果について報告・パネルディスカッションなどを行いました。
 
■家庭養育支援センターの活動
 神奈川県の里親支援でユニークなのは『家庭養育支援センター』のあることです。県大会や今年行われる全国大会についても協力していただいています。センターは現在8つの児童養護施設に設置されていて、里親の開拓、委託の促進や里親の支援、各地で行われている里親サロンや里親講座などを実施しています。
 このセンターが毎年行っているものに未委託里親と施設利用児童の交流会があります。今年は里親会の活動に理解のあるプロボクサー、プロレスラーに参加頂き、なんと150名以上もの参加がありました。
 
「恒例の行事となった茅ヶ崎での地引網
 〜未委託里親と子どもたちとの出会い」
 
■新規に週末里親の事業をスタート
 これまでにも児童養護施設の子どもたちに家庭生活を体験してもらう「3日里親」という活動がありましたが、これを見直して、今年度から「週末里親」という事業を始めました。
 養育里親と違って認定されていなくても週末里親にはなれますが、児童相談所の所長の認定が必要です。週末里親に認められたら里親会にも入会できます。
 
■個性を活かしながら連携も
 神奈川県は人口規模で全国第2位となって、県、横浜、川崎、横須賀と4つの里親会があります。今後も政令指定都市が増える予定で、そうなると里親会も増えます。それぞれが独自の活動の方向性をもちながら、うまく連携もして、さまざまな事業を協力して実施していきたいと思っています。それぞれの里親会が個性を発揮しつつ連携もとっていく、この辺が神奈川県里親会の直面している最も大きな課題です。
 
■全国里親大会にお越しください!
 今年の10月1日(日)、当地において全国里親大会を開催します。またこの前日(9月30日)には全国里親研究協議会を開きます。研究協議会の方はテーマを決めた分科会方式ですので、皆さんの意見も反映できます。
 神奈川県は観光地も多いので、大会への参加とともに観光もして行ってください。横浜周辺のお勧めポイントは中華街、ランドマークタワーなどのある「みなとみらいエリア」、夕方のクルーズもいいですね。
 お待ちしています。
 
■全国里親研究協議会の分科会
 6つの分科のプログラムを紹介します。
第1分科会:里親いちねんせい
第2分科会:地域の中での子育て
第3分科会:里子の思春期とどう向き合うか
第4分科会:自立支援制度を知る
第5分科会:子どものライフストーリーとは
第6分科会:子どもの立場から見た社会養護とは
 
神奈川県里親会データ
・里親登録数 171(会員数132)
・受託里親数 61(会員数56)
・受託児童数 89
・専門里親数 10
・親族里親数 1
・主な活動:会報の発行、研修会、里親大会
・会費:年間4,000円
 
国以外に県からの特別補助施策
・里親奨励費:受託児童1人につき月15,000円(3歳未満児加算 月4,500円、生活諸費加算 月2,550円)
・教育費加算:学用品(小学生 月416円、中学・養護高等部など 月833円)
・見学旅行費、卒業アルバム代:実費分加算
・入進学支度費加算(小学生4,000円、中学生3,000円、養護高等部30,000円)
・特別育成費加算(公立高校 月2,500円、私立高校 月9,500円)
・通学交通費(公立高校で月3,000円を超える場合は実費、私立高校は実費支給)
・高校の入学時加算(公立30,000円、私立入学時納付金の実費支給)
・中学生以上の高学年特別夜食費 月1,500円
・幼稚園教育費加算(公立 月6,200円、私立 月10,000円)
・幼稚園入園一時金(私立40,000円)
・冬の暖房費補助 月700円
・12月期末一時金扶助費加算250円
・就職による措置解除児童(就職支度金28,000円)
・就職時の住居賃貸経費120,000円を限度に実費支給
・新規受託時の支度金12,000円
・新規受託小中学生の学用品費10,000円
・障碍児加算 月15,000円
 
〜横浜MAP〜


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