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(5)乗車時間
 バス利用1回あたりの乗車時間は、「20分〜30分未満」が最も多い。
 
図3-9 1回あたりの乗車時間
回答者数:92人
 
(6)乗車前予約の有無
 バスに乗車する前に営業所等に電話で確認又は予約をする者(時々するを含む)は、全体の約2割と少ない。予約をしない人はノンステップバスの運行ダイヤを事前に調べた上で利用している。
 
図3-10 乗車前予約の有無
回答者数:97人
 
(7)介助者の付き添い
 停留所に行く時に介助者の付き添いについては、「ある」が53.6%、「時々ある」が20.6%となっている。
 
図3-11 介助者の付き添い
回答者数:97人
 
(8)ノンステップバスの構造上の改善点
 「車いすの固定方法を簡単にしてほしい(50.5%)」を約半数の利用者が改善点として挙げており、固定、脱着時間の短縮が強く望まれている。「車いす固定スペース付近を広くしてほしい」も44.4%を占め、車内のスペースには限りはあるが、電動車いす使用者の車内での転回、スペースヘの進入が円滑に行えるような改善も重要である。
 「スロープの傾斜をゆるくしてほしい(49.5%)」は、約半数近くの利用者が改善を要求しており、状況に応じたスロープの長さの使い分け、バスが正着できるための違法駐車車両の取締り等を踏まえ、後述する利用者が経験した乗降中の転倒事故等が発生しないようにすることが求められている。
 
図3-12 ノンステップバスの構造上の改善点
回答者数:99人(複数回答)
 
※ここから3ページは、前ページ(8)その他(42.4%、42人)の内訳を整理した。
 
表3-3-1 その他ノンステップバスの構造上の改善点 その1
スロープの出し入れを簡単にしてほしい(10件)
・スロープを簡単に早く出せるようにしてほしい。
・スロープの出し入れをもっと簡単にできるようにしてほしい。
・スロープの設置がもっと自動になったらいいと思う。
・スロープの出し入れを乗務員又は車いす使用者(介助者)がワンタッチ方式(ボタン等)で出来ればよい。
・スロープの引き出しは手動式ではなく、全自動式を標準化してほしい。手動式の場合、乗務員さんの手が汚れ、申し訳なく思う。
・スロープが自動的に降りてくるものにしてほしい。
・スロープの引き出し方を簡単にしてほしい。乗務員に操作方法を伝えるのが面倒。
・スロープは、手で操作するのは力も要る。電動もしくは、油圧等もっと簡単な方法がある。
・乗務員の負担を軽減するために、スロープは電動にするべき。
・スロープは電動や床下に固定するのではなく手で設置するものにしてほしい。スロープが出せなくて乗車をあきらめたり、逆にスロープが収納できずバスを運行中止にしてしまった経験があるため、駅で使われている渡し板タイプのものにしてほしい。
車体のスロープを使ってほしい(1件)
・簡易スロープは使わないで車体のスロープを使ってほしい。何のための車体のスロープなのかわからない。
パタンスロープを導入してほしい(2件)
)乗降口床面の一部を裏返すとスロープになる機構。電動と手動があり、欧州のローフロアバスに導入されている(バンホールA309・展開中の中扉スロープの写真を参照)。
・パタンスロープを導入してほしい。
・スロープをパタン式にしてほしい。
運転席からスロープの出し口を確認できるようにしてほしい(1件)
・運転席からスロープの出し口が見えるようにしてほしい。ポールがあったりするとスロープを出せず、何度も乗務員が確認するため。
車いすスペースの常設(3件)
・1ヶ所は座席を設けないスペースにしてほしい。他の乗客が車いすスペースの座席を利用していることもあるし、乗務員が座席の折りたたみ方を知らない場合もあるため。
・座っている人何人かに立ってもらって車いすスペースの位置に付くのが気分的に申し訳ない。
・跳ね上げ式の座席は、他の乗客が座っていると立ってもらわないといけないため、心理的な負担がある。あらかじめ座席のないフリースペースの方がよい。
 
表3-3-2 その他ノンステップバスの構造上の改善点 その2
車いすスペースの配置の再検討(4件)
・車いすスペースをアプローチし易い場所にしてほしい。
・乗車してから固定位置までが行き易い配置としてもらいたい。
・車いすスペースと高齢者専用座席の位置を逆にしてほしい。
・乗ったらその場で固定してほしい。固定スペースに行きづらい。
複数の車いすでの乗車を可能にしてほしい(6件)
・車いすのスペースは2台以上乗れるようにしてほしい。
・場合によっては2台の電動車いすで使用することがある。座席を減らしてでもスペースを確保してほしい。車いすスペースの座席のたたみ方を工夫すれば、スペースは確保できると思う。
・複数(4〜5台くらい)が同時に乗車できるように、大きく、もしくは広くしてほしい。
・3〜4台の車いすが乗車できるよう、車いす固定スペースを増やしてほしい。
・車いすがせめて2台くらい乗れるようにしてほしい。
・車いす利用仲間で同じバスを利用する事があるので、少なくとも2台分の車いすスペースを設けてほしい。
車いすの確実な固定(6件)
・固定方法が完全ではなく、車いすが前後左右に動くことが多い。
・片方だけだとバスがスタートする時に車いすが動いてしまったり前輪が浮き上がるように感じることがあるので、後輪の両側に固定用のストッパーを付けてほしい。
・車いすの固定方法を絶対に動かない安全で簡単なものにしてほしい。
・備え付けてあるべき固定装置がなかったことがあった。
・車いすの固定をしっかりしてほしい。カーブの際、揺れて不安な思いをした。
・車輪留めのブロックを大きく重いもの、動かないものにしてほしい。車輪留めが軽くて雨で床が濡れている時は滑って危険。
後輪挟み込み方式の導入(1件)
・車いすの片方の後輪を挟み込んで固定する機械を付けてほしい。
どのようなタイプの車いすでも対応可能な固定方法にしてほしい(1件)
・固定方法は車いすによって違うので、手動・電動等どのようなタイプでも対応できる固定にしてほしい。
補助席をとりつけないでほしい(1件)
・補助席をとりつけないでほしい。背もたれが持ち上がらないものもあるため。備え付けてあるべき固定装置がなかったことがあった。
 
表3-3-3 その他ノンステップバスの構造上の改善点 その3
固定を簡略化してほしい(5件)
・停車時間を短くするために、固定方法を簡略化してほしい。そうでないと、他の乗客に余計に不快感を与えてしまうため。
・固定システム等がもっと自動になったらいいと思う。
・車いすの固定を乗務員又は車いす使用者(介助者)がワンタッチ方式(ボタン等)で出来ればよい。
・固定装置(ベルト)等を床(指定席)に収納する等して、固定時間を出来るだけ短縮できるように工夫してほしい。
・車いすの固定を早くしてほしい。
降車ボタンの位置を改善してほしい(4件)
・降車ボタンを押しやすくしてほしい。
・降車ボタンの位置が低すぎて押しにくい。顔のあたりにあったほうが良い。
・降車ボタンの位置をもう少し上にしてほしい。現在の位置だと、ひじが当たって押してしまうことがあるため。
・降車ボタンの位置をもっと考えてほしい。
乗務員と話せるインターフォンの設置(1件)
・車いすスペースにインターフォンを設置して、乗務員と直接話せるようにしたらよいと思う。
窓の位置を低くしてほしい(1件)
・外が見にくいので、窓をもう少し低い位置にしてほしい。
手すり位置の改善(1件)
・歩行可能なため、車いすを使うことはめったにないが、手すり位置が合わないため、掴まる所がないので、怖い思いをすることがある。
車内全体の段差をなくしてほしい(2件)
・バスの車内全体をノンステップにしてほしい。
・バス車内の段差をなくす。
車いす使用者単独でのバス利用(1件)
・乗務員の手を借りずにセルフでできるようにしてほしい。
ノンステップバスの時刻表への表示(1件)
・時刻表にノンステップバスの表示をしてほしい。


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