日本財団 図書館


準備体操が大事なのは海もプールも同じだ
1. 海に入る前には、
(イ)十分に準備体操をする。
(ロ)グループの場合は、整列して人数を数える。
(ハ)いきなり飛び込まないで、足もとから静かに海へ入って胸までつかる。
2. 水泳中には、
(イ)決められた場所をこえて遠くへ行かない。
(ロ)引率者から見えるはんいの中で泳ぐ。
(ハ)足がつったり危険を感じたら、すぐ大声をあげて助けを呼ぶ。
3. 海からあがったら、
(イ)グループの場合は、整列して人数を数える。
(ロ)海水をふきとって体をあたためる。
(ハ)水泳を終えたら必ず整理運動をする。
(ニ)目をきれいな水で洗い、うがいをする。
 
海では、はやく泳ぐよりながく泳ごう
 海水は人間の体を軽くするので、それだけながく遠くへ泳ぐことができるのだ。ながく泳ごうとする場合、呼吸のしかたが大切なポイントになる。人間は小さな呼吸をこきざみにすると、肺の中に少しずつ炭酸ガスが残ってすぐつかれてしまい、運動にはふさわしくない。運動をすると多くの酸素が必要になるのは、水泳の場合も同じなのだ。ながく、遠くへ泳げるようになるためには、クロールでも平泳ぎでも、肺に空気を十分送りこむために、ゆっくりと、大きな呼吸をくりかえしながら、泳ぐスピードをおとして、力を節約してつかれないよう練習すれば、プールよりずっとながく泳げるようになる。
 海ではプールとちがって距離がはかりづらいので、はじめに岸と平行に泳ぐか、深い方から浅い方へ向って泳ぐようにしよう。
 
海の底をのぞいてみよう
 マスク(水中メガネ)をつければ水の中もはっきり見えるし、フィン(足ひれ)をつければ速く、より遠くへ泳ぐことができるし、スノーケル(呼吸するためのチューブ)を使えば、水面でいちいち顔を上げることなく海の底をのぞいていられる。これで水中に潜れることができれば君はスキン・ダイバーだ。ただ、いろんな事を知っておく必要がある。スノーケルは水面で呼吸する道具であって、水の中では何の役にも立たない。スノーケルで水中に潜るときは、「スノーケル・クリアー」といって、スノーケルの中に入った水を、自分の強い息で飛ばせるだけの力を残しておかなければならない。また、水中には水圧があって耳に圧力をうけるし、水温も水面より低く、方向もわかりずらい。海でダイビンクをはじめようとする人は、背の立つ深さのところで岸づたいか岸に向かう方向ではじめよう。そして、むりに呼吸をつめてがんばらないことだ。
 
(拡大画面:55KB)
 
危険な海の生物はサメばかりではない
 大きな石にはえた海草は、すべりやすくて危険だし、岩場にはフジツボやカメノテなど、先がするどくとがった貝がついてして、足や手を切りやすいので、こうした場所では十分気をつける必要がある。
 また、海底の海草のしげみの中には毒をもったオコゼがいたり、ムラサキウニやガンガゼなどの、するどいトゲのはえたウニ類がいるので、ふみつけないように用心して歩かなければいけない。
 クラゲの仲間にも毒のある刺胞をもったアンドンクラゲ、アマクサクラゲ、カツオノエボシなどがおり、とくにエボシ型の浮ぶくろをもち、アイ色をしたカツオノエボシは毒性が強く、これにふれるとはげしいいたみをともなって皮膚がはれあがるので、もしみつけたらよけて泳ぐ。もしさされた場合は、真水でよくあらってからアンモニア水をつけるといい。
 
 


前ページ 目次へ 次ページ





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION