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競艇沿革史

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


耀かしき全国初開催 その二
 競走会が誕生し、競走場は完成した。次にやって来たのが待望久しかった全国レースの初開催であった。
 運輸省と連合会では、初開催こそ今後全競艇の運命を賭けるものとして、次々に生れ出た競走場の内から、初開催地として関東か、関西地区の大都市を目指しておった事は当然で、二十六年七月十七日付、夕刊中外新聞の一節には『モーターボート法案は、参議院で否決したが、衆議院での再審議となって可決されたので、いよいよ東京隅田川等をトップに全国四十ヵ所余が予定され、運輸省の監督下に全国モーターボート連合会でその開催を急いでいる』又二十七年二月一日付、海事新聞では、高まるモーターボート競走、大阪トップ四月初開催の見出しで『二十六年末現在十七県が許可された。此程近畿海運局の発表では、来る四月には全国のトップを切って、初開催の予定』と報道しておりこれに徴するも運輸省と全連では初開催地を東京か、大阪かの大都市を目標に進んでいた事が明瞭である。吾々大村競艇関係者では、全国第一号競走会としての面目もあり、又初開催を目指して突貫工事を施行、第一着完成の競走場の立場からも、いやが応でも初開催を克ち取らねばならない。
 処が対抗馬が東京と大阪とあっては、正に灯篭に釣鐘の対照であり、一方周囲の感情的経緯もあって、設備や条件にも厳しさが看取され、当時大村市では柳原市長、川崎助役、西誘致委員長、競走会より坪内会長、森田副会長、三浦理事長等、数次の上京、反復の請願等全く血みどろの努力が続けられ、諺にいう背水の陣をこそ思わせた。
 かようにして満天下の視聴を集めた競艇の初開催は、我等の熱意と努力がついに酬いられ、二十七年四月の六、七、八の三日間大村競走場にて施行と決定したのであった。
競技執行委員の決定
初開催の執行委員及び役員、次の通り
執行委員長 大村市長 柳原敏一
副委員長 〃助役 川崎庄作
〃 〃事業課長 猪川依明
〃 競走会理事長 三浦孝治
競技委員長 〃専務理事 幸尾清治
総務委員 競走会理事 加藤内蔵助
管理委員 〃常務理事 川本漁蔵
検査委員 〃 馬場政吉
〃 競走会理事 大坪敏秀
番組編成委員 〃 村島康司
審判委員長 連合会競技部長 原田綱嘉
審判員 競走会理事 小林 武
投票委員 大村市係長 木寺正典
執行本部指導員 競走会理事 高松玄治
全連派遣指導員
倉茂指導委員長 全連
原田競技部長 〃
平野総務部長 〃
道明技術部長 〃
青木指導員 〃
菊池指導員 〃
 
競走会職員の配置
 
第一日初レース出場の地元選手下の通り
 
登録 氏名 成績
五一 毎熊文夫
五四 磯村政雄
六〇 浜田 力
四三 山下 勇 優勝
三八 真島勝義
五九 白浜重明
 
優勝戦
第十レース優勝者
 
登録 氏名 成績
四三 山下 勇 一位
三〇 森本幸次郎 二位
四一 松尾今吉 三位
 
 関係者は乾坤一擲(けんこんいってき)火の玉となって初開催に臨んだが、世俗に案ずるより産むがやすいとか、大過なき三日間全国に初開催のアドバルンを掲げ得た事は大村競艇の最も誇りとする処であり、又忘れられない大きな思い出でもあった。
 次いで二十七年七月三重県津競走場での第二回レースが施行されたが、長崎選手養成会の第一期生全員が出場、長崎軍強しの成績を納め、又、審判員、検査員全員が指導員格にて参加、津競艇の初開催に協力した事も大村競艇誇りの一つである。
 最後に特筆大書したい事は大村の初開催が全国競艇界に大いなる希望と期待を印象付け予期以上の信念と決意を植付けたことであった。参観者が九州各地は勿論遠く北海道よりの見学者もあり、レース場施設への関係者も多数で、その啓蒙となり右顧左眄(うこさべん)党の踏切り台でもあった。以来競艇熱はあたかも燎原(りょうげん)の火の如く拡がり、次々に設けられたレース場はいまや二十余ヵ所を算し何れも我が世の春を歌っておる。
模擬ボートでの卓上訓練
 忘れもせぬ、初開催を明日に控えた昭和二十七年四月五日、全連より派遣された原田競技部長外指導員全員、大村市事業課員、競走会役職員一同は、木の芽香る新装の穴場に集合、全連より持参の模擬ボートを卓上に走らせ競走法の解説と首引きして、発走、待機水面、スタート、ターンの要領、ゴールインに至るまで終日訓練を実施した。
 全員共に未見のレースについての、オボロゲながらも多少の認識を高め得たものの、何分にもボートに対する素養の低い我々にとっては、総てが机上の空論に類するもので明日に迫った初開催への不安は掃い様もなく、唯一念神仏の加護にゆだねて初開催に臨んだものである。
 
昭和二十七年第一回モーターボートレース出場選手名表
登録番号 選手名 年令 現住所
32 西堀源一郎 30 滋賀
33 加賀真作夫 21
20 園田定雄 25
23 津田道治 18 京都
11 鍋島敏宏 37 滋賀
21 前川佳胤 26 大阪
34 関 宗雄 25 滋賀
36 小野倉雄 37 大村
38 真島勝義 26
39 別府重信 26 佐世保
40 池田増雄 32 長崎
41 松尾今吉 28 大村
85 川本静登 37
43 山下正義 29 長崎
44 山内富雄 28 西彼杵郡
57 福下 勉 33 佐世保
58 江副 正 33 長崎
18 福田信義 24 滋賀
27 麻野 猛 27
14 佐竹昭雄 22
13 三津川要 20
15 森田喜代治 21
30 森本幸次郎 26
45 夫津木栄次郎 29 長崎
46 末続初義 38 西彼杵郡
47 山下 勇 33 大村
48 小泉秀雄 28 佐世保
50 岩谷 肇 31 長崎
51 毎熊文夫 24 大村
52 友永慶近 23 西彼杵郡
53 清水常昭 23 長崎
54 磯村政雄 27 佐世保
56 長興 繁 27 大村
59 白浜重明 22
60 浜田 力 39
 
第1回初開催(3日間)収支決算
支出 項目 収入

交付金

309,090
40,462 競技備品
198,567 指導員費
111,720 執行員旅費
256,550 選手旅費日当
159,690 傭人給料
57,650 食糧費
19,450 文房具費
18,650 交際費
4,851 消耗品費
4,700 通信費
13,135 交通費
15,454 賦課金
4,000 賞与費
1,620 印刷費
1,555 医療費
3,500 宣伝費
19,648 雑費
損益 622,172
931,262 合計 931,262
(交付金は、売上6,181,800円の5%)


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