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競艇沿革史

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


初開催・・・売上日本一
 しょっぱな、初日売上九百九万五千六百円、二十九年三月まで六十四日間開催して、一日平均売上千百四十九万九千七百円、建設費を償却して、なお五千万円の純益をあげいきなり売上日本一の成績を収める事が出来た。入場者も一日平均五千人、博多の者はノボセモン(注)が多いというが、大した人気である。
(注)ノボセモン
のぼせ者のなまり。物事がすぐ頭に来るというか、熱しやすいというか、俗に博多のモンはのぼせモンという。
 大別して、開設初年度は手さぐり時代、翌二十九年度以降三十五年頃迄を積極的拡張期、三十五年から四十年迄を安定期というか、内部充実の期間、四十一年施設改善以後は、経済的好況の波に乗った第二次の拡張期という事が出来る。
売込み
 昭和二十九年度、二年目を迎え、積極的拡張、いわゆる「売込み」いまでいうPRを徹底的に行なった。
 市内では、どんたく(注)とタイアップして、どんたく競艇祭、仮装部隊も繰り出し、又、夏には、山笠(注)協賛レースの実施。
(注)どんたく
 県無形文化財、博多の代表的年中行事の一つで、五月三・四の両日に行なわれる。もと、博多の商人が福岡藩主に対し行なった年賀行事。道中芸の観を留める。
全国唯一のもので全市、近郊あげてのお祭りである。
「どんたく」はオランダ語のゾンターク=休日、祭日の転化したもの。
(注)山笠
 発生の起源は定かではないが、県無形文化財、国の民族資料。西暦一二四三年、承天寺の聖一国師が悪疫退散祈願のため施餓鬼柵に乗り町中をかついで聖水を撒いた故事にならい、夏祭として行なう博多の年中行事。飾りが美しい。
 
どんたく競艇祭――博多名物「どんたく」の人出をねらって、市内を流れる那珂川をパレードする福岡競艇のボート
 
ドサ回り
 市外の目ぼしい所、甘木市、久留米市、前原町等、早くいえば人口が多くて池か川のある所、いずれも、一〜二時間の距離を選び、ボート・モーター、二十隻程、大トラック部隊を連ねて模擬レース、模擬投票等、いろいろのぺージェントを繰り展げて回った。福岡で、通称ドサ回りといえば、これの事である。
 当時福岡市は、競輪、競艇と二足のワラジをはいておりそのあい間をぬってやるのであるから並み大ていの事ではなかった。朝は朝星、夜は夜星、昼は梅干を頂いて、真黒になって働いた。決算の結果、効果てきめん、最高売上千六百十七万円、平均千百六十八万円、一般会計繰出金一億九千四百五十万円を挙げ、常時一千万ラインを確実にした。
 
ドサ回り部隊、整列!ボート・モーターをトラックに積んで、市外の目ぼしい市や町へ繰り出し、模擬レースなどのページェントを展開
 
日本ダービー開催
 昭和三十年、十一月に第三回全日本選手権大会を開催、一日最高二千六百九十七万円を売上げ、日本記録を樹立。同時開催の小倉競輪祭をはるかにしのいだ。ただし、周年記念レースは台風に襲われ、五日のうち、二日も中止した。
 一方、ドサ回りの方は、大川市から招待され、当時珍しい開閉式有料橋の開通式に、アトラクションとして、模擬レースを実施、大いに売り込む事に成功。
 三十一年、博多湾横断レース、芦屋、若松を結ぶ玄界灘横断レース、日田市から久留米市まで筑後川縦断長距離レースを実施、玄界灘横断は悪天候に悩まされ散々であったが、筑後川下りの方は、流域穀倉地帯に大きく地盤を開拓する本になった。
 開催期間中は全職員殆どが泊り込みであり、どっちがわが家か怪しくなった者が現われたり、雨が降れば糊バケツを下げて、中止・決行のビラはりに出て、ビラはり人夫と間違われたりしたのも、この頃である。
競艇事業基盤の確立
 さきにも述べた通り、福岡市では競輪と競馬もやっており、競馬の方は二十八年度決算で二十八万円の赤字を出して中止(三十二年に権利放棄を行なう)。三十年度決算の結果、競輪の方は純益千八百万円、競艇は一億一千八百万円と一桁違って完全にボートレースが主流になった。地の利もあったろうし、競輪が足踏み現象を来たしかけていた時期でもあったであろう。いろいろと見方はあろうが、やはり競輪よりもスリルというか、レースに面白味が強かった事が一番大きな要素ではないかと考えられる。
 三十二年、大牟田博覧会に協賛して、三池湾で模擬レースを実施、終日雨降りやまず、全員身体中がふやけるほど濡れて、みじめな気持で帰って来たが、大勢の観客を集めて大成功。大牟田市は炭坑節で名高い三井炭坑のある所、当時石炭産業は、まだフットライトの中心にあって、好況を謳歌していた時代である。石炭景気といえば、福岡は炭坑の多い所であり、ピカピカの外車に乗って来た札束が、場内でも幅をきかせていた。一方、三十二年からは、過熱した場内のムードを押えるべく、売上向上と並行し、健全化、明朗化に努力を注ぎ始めていた。六月に、全日本学生アマチュアボート東西対抗戦を開催し、六千人の観衆を集め、又、水上スキークラブの練習も公開するほか、場内に植樹を施すと共に、濡れずに過ごせるよう場内の屋根を設けた。休憩所「憩いの家」も作り、全国初のサービスとして関心を呼ぶなど、かなり意欲的に実施したのである。
再び日本ダービー
 昭和三十四年、再び全日本選手権大会を開催、一日最高入場者七千六百十五人、売上二千五百二十一万八千円を挙げ、記録を更新。又この年に、二十九年三月一日、三十年四月九日に続く第三回目の騒擾事件が九月六日に発生、本命艇出遅れが原因で、約四時間にわたってもめた。
 昭和三十五年、開催の自粛通達が発せられ、地方公開等を含め積極的PRは一切取止める事になった。
 昭和三十六年、全国的な上昇気運に乗り、約三〇%と大幅な売上げの伸びを記録し始めた。だが同三月六日第十二レース、本命着外により騒擾事件発生。十二月に従事員組合が結成され、労務管理問題や団体交渉等が新たな問題としてクローズアップされた。
 昭和三十七年、八月に競輪廃止、県市共催で隔月開催していたが、県の廃止に同調して廃止した。売上も上昇気運にあった時であり、丁度県知事の選挙がからんでいたので政治的廃止の声も一部にささやかれた。十一月から省令改正により入場料を二十円に値上げ。「いらっしゃい、いらっしゃい」式の入場口を改めて一人一人正確に、入場料を頂だいする事になり、始めは取られる方がまごついたが、やがて、これが正常なルールだと納得するようになった。
 昭和三十八年、三十九年、引き続き売上は上昇。西鉄ライオンズの全盛時代であり、日本シリーズなど、プロ野球の日程を片目でにらみ、ハラハラしたものであるが、結果的には影響なし。


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