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競艇沿革史

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


 狭山競走場当時や、住之江競走場開設当初の苦労を一度に吹き飛ばして、関係者一同ますますファンサービスの向上、施設の改善、従事員の資質向上にと、最善の措置を講じて努力精進し、海運局をはじめ、施行者、競走会、施設会社一丸となり万事につけて、細心の注意を払い、日夜努力を重ねて来たのであった。しかし、ここに予期せぬ一大難事が待ち構えていたのである。それは大阪競走場労働組合(女子従業員)南大阪合同労働組合住之江分会(警備員)の二組合により、昭和四十一年二月四日
(一)賃金引上げ(一律二百円)
(二)交通費値上げ
(三)身分安定の就労日数の増加と確定
(四)離職慰労金支給基準の改定
等四項目についての要求書の提出があった。
 この要求をめぐり労使双方終始誠意をもって交渉を重ねたのであるが、遺憾ながら円満妥結の兆候は見えなかった。そこで昭和四十一年三月四日施行者側は最終回答を下記のとおり組合側に提示した。
(一)賃金一律二百円引上げ要求について
(一)賃金一律百三十円を引上げる。
(昭和四十一年一月実施)
(二)定期昇給を四十円とする。
(昭和四十一年四月実施)
(二)交通費値上げ要求について
 交通費実費百円、最高限度額二百二十円を支給する。
(昭和四十一年一月実施)
(三)身分安定の就労日数の増加と確定要求について
(一)十四日開催であるそれ以上の就労は認められない。
(二)警備員の就労は月二十日とする。
(四)離職慰労金支給基準の改定要求について
 共済制度の実施により検討する。
 施行者側の誠意ある回答にもかかわらず組合側はこれを不満とし、同四日午前一時十八分スト突入宣言を行なった。労使双方の懸命な話し合いによる努力も水泡に期し、遂に昭和四十年度箕面市営第十二回競走は、第二日目三月五日より八日迄の五日間開催を中止することと決定した。なお後日、中止した五日分の開催については、近畿海運局並びに連合会その他関係者の絶大なるご尽力により再度開催する運びとなり、また組合にはその後極力誠意をもって説得した結果妥結を見るに至ったのである。一方第二回鳳凰賞競走の対策が必要となって、関係者は協議を繰り返し、施設その他あらゆる点について検討会を開き、協議検討の結果、施設部門においては、スタンドの収容能力の拡大を計るためスタンドの増設並びに場内テレビの設置、投票業務においては、従来の千円券の一冊十枚綴りを百枚綴りに変更し、また投票業務の能率化と混雑緩和対策として、第一投票所全投票窓口の舟券を二百円券に改めて発売するほか特別観覧席等に千円券窓口を拡充し、あらゆる面で大レースを契機として改善を施した。
 
第2回鳳凰賞競走のタイトルをかかげた住之江競走場の入場門 ―昭和42・3・2〜3・7
 
 昭和四十二年三月二日、格式と権威において斯界最高のレースとして制定された、銀色さんぜんたる内閣総理大臣杯を冠した鳳凰賞競走が水の都大阪住之江競走場において開催されることとなった。斯界最高のグランプリレースである本競走の権威と価値をファンに意義づける事が今後のモーターボート競走を社会性、大衆性を基盤とした健全大衆娯楽競走として“明日へ”“未来へ”と大きく発展飛躍するものと確信し、関係者一同が協力心血を注いだのである。これを契機に投票窓口を五百窓とし、千余名の従事員の指導訓練を強化するとともに、輸送バスの増車、場内テレビの活用、更に、救護所を設置して、ファンサービスの向上に努め、また派遣警察官四十名に加えて、ガードマン四十名、自衛警備員三十余名を配置し、場内秩序の維持、明朗健全な環境作りに努力した。また広報活動においては、本競走をファンに如何にして、認識を深め興味を持たせるかを考慮して、京都宇治の平等院鳳凰堂を見学する等、関係者一同の認識を深め、権威高揚を重点に斯界最大の名誉ある祭典として、スポーツ紙、テレビ、ラジオ等の報道機関による宣伝等、多額の宣伝費を計上、また四日間のファンサービスとして、スピードくじを発行したり、福井、岩手両県より郷土芸能を招聘アトラクションを実演、優勝戦においては、毎日放送を通じて全国ネットワークによるテレビ実況中継等、広域な活動をもって第二回鳳凰賞競走が華々しく開幕されたのである。この開催に当り特に二百円券の購買は予想を遥かに上廻り、連日最高二万五千名のファンの入場にもかかわらず投票業務はスムーズに行なわれこの発売実施は大成功であった。なおガードマンによる場内警備は全国類似の公営競技の模範として採用し、“ノミ屋”“コーチ屋”“タカリ屋”等の悪質分子の一掃を主眼に専従させファンヘの健全娯楽に努めた結果、第二回鳳凰賞競走の売上金は、四千六百五十七万一千円、一日売上金二億一千四百十九万五千五百円、六日間売上金合計は九億八千五百三十四万二千百円と競艇界に数々の新記録を樹立し、中央競馬に挑戦する浪速男のど根性を遺憾なく発揮したのであった。
 昭和四十一年度の年間売上金及び入場人員並びに一日平均売上金、入場人員は次のとおりである。
 
年間売上金 年間入場人員
7,072,337,100円 922,256人
一日平均売上金 一日平均入場人員
98,226,904円 12,823人
 
 となって年々増加、競艇事業は向上の一途を辿り、第二回鳳凰賞記念競走よりファン心理の面に於いてもギャンブル場特有の空気を和らげる目的をもって場内にはバックグランドミュージックを採用、この珍しい試みはギャンブル場で使用している所は、この当時に於いては世界でもハリウッド競馬場と当住之江競走場のみであった。又従事員に対する研修会を度々開き「笑顔で答える窓口」にと研鑽を重ね、実力日本一にふさわしく、開催期間中はうすら寒い冬型の気候ではあったが快晴に恵まれ第二回鳳凰賞競走を好成績でもって終了したのである。昭和四十二年六月一日開設十一周年記念レースを太閤賞レースと言うタイトルでもって第一回太閤賞記念レースを開催、一日平均売上金も次に示すとおり予想以上の好成績となった。一日平均売上金、一億四千二百十七万六千五百円。また同年八月三十一日より開催される第三回鳳凰賞特別競走を迎えるために着着と準備が進められ前回を上回る好成績を目標に日夜腐心施設の改善、ファンサービスの向上、警備体制の確立と各部に渉り細心の注意を払い、第三回鳳凰賞競走を華々しく水の都住之江競走場で本市主催のもとに開幕したのである。六日間の売上金は、十億円を突破する新記録となり、第四日目の一日売上金において二億四千二百三十六万一千七百円と二億円の壁を突破して、斯界における不動の地位を獲得、九月五日その幕を閉じたのである。
 
入場門のタイトルを背に
第3回鳳凰賞競走出場選手の記念撮影
―中央、背広服は笹川連合会長―
 
 昭和三十八年度開催より同四十二年度開催における開催日数は同じ七十二日と言う本市の開催日数にもかかわらず年々売上増加となり、昭和四十二年度年間売上金は特に向上、百四億七千二百七十七万四千八百円となり、前年度を大きく上廻ること三十四億円、堂々たる成績となって、名実共に“ボートレース日本一”を認むる大成果を挙げ一日平均売上金も一億四千五百四十五万五千二百五円と前年度に比べ約五千万円の増加を示した。これはひとえに競走会施行者、施設会社の努力がもたらせた尊い結果である。終りに今後モーターボート競走事業の指針として、まずファンサービスの強化をモットーに南スタンドの建設において約八百席の冷暖房完備デラックス特別席を設置し、施設の充実を図ることにより、将来大阪のオアシスを目標に、みんなで楽しめる憩いの場所としての大衆健全娯楽化の実現に努力を続けると共に、また本競走が法の精神を全うし、多数のファンの期待と要望に応え「ママも見て、これなら安心、住之江ボート」の入選標語に、そむかないような公営競技となるべく、競走会、施行者、施設会社及び各関係者一同は協調と連絡を更に密にしてその責務の重要性を深く自覚し、斯界最高の模範的競走場とすべく、鋭意努力を重ねなければならない。
 更に“モーターボートの発展はファンあってこそ”を関係者一同肝に銘じ、真の大衆健全娯楽場たるべく、ますます研鑽を重ね、ファンから“愛され”“信頼される”よう一層の努力を注いでいきたい。


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