協議結果:結論と提言 日時:平成18年1月28日(土)9:30〜12:00
共同コンビーナー
柏井 誠 博士
カンタコフ. ゲンナジー.A. 博士
ワークショップ前の活動
前回のワークショップにおける合意にしたがって、サフニロと根室は意見とハナサキガニ(Paralithodes brevipes)についての文献リストを交換した。根室は第三回ハナサキ・プログラム・ワークショップの報告書を刊行した。
2005年における科学的達成
2005年に得られた生物海洋学、モデリングおよび遺伝子調査などの科学的成果は、第四回ハナサキ・プログラム。ワークショップにおけるその他の発表とともに、2006年にワークショップ報告書として刊行される。
論議の結論と提言
1. 第四回ワークショップにおいて協同作業の計画について論議し、以下の提言に到達した。
(1)共同研究チームはハナサキガニに関する共同研究によって得られた科学的成果を2009年の共同研究の終了時に適切な学術雑誌に発表するべく計画する。
(2)ハナサキガニの再生産/集群海域とその後のオホーツク海および近隣する太平洋における水塊への幼生の分布を理解するためには、2006-2009の間にハナサキガニ幼生の反復採集が必要である。サフニロと根室はハナサキガニ幼生採集の科学計画を設計する必要がある。
(3)幼生採集調査の実施のためには、日本およびロシア両政府による財政支援と承認がなされる必要がある。サフニロおよび根室は、それぞれの政府に、その他の共同活動を含めて、日露行動計画などへの承認と許可を要請する必要がある。
2. 四回ワークショップにおいて双方の計画が論議され、以下の結論を得た:
(1)データベースを設計し、生物海洋学とハナサキガニ漁業に関する適切なデータを集積することを計画する;
(2)遺伝学的研究のために、根室側は、サフニロ/カムニロにカムチャツカおよび千島列島から各地点あたり最低50尾の試料の採集を、要請するであろう;
(3)モデリング研究は、潮汐、生物学的パラメータの組み込みおよび境界条件の改良によって、調整する必要がある;
(4)野外調査と実験室研究を通じてハナサキガニ幼生の生態学的情報を収集し、交換する必要がある;
(5)根室チームが次回のワークショップで味覚実験を実現するよう激励する;
(6)ハナサキガニに関する論文リストを更新していく;
3. 第四回ワークショップは今後のワークショップの可能な開催時期と場所について論議し、以下の展望を共有した:
(1)次回の第五回ワークショップは、2007年1月〜3月の間に根室で開催されるであろう;
(2)サフニロは、第六回ワークショップを2008年2月あるいは3月にロシア共和国サフニロで開催することを、提案するであろう;
(3)最終回のワークショップは2009年に開催するのが適切であろう。
4. 第四回ワークショップの出席者は、橘高二郎教授に対し、深い知識と経験に基づくこの共同研究に対する科学的貢献への感謝を表明し、再び参画されることを希望して回復への努力を励ますことを合意した。
この文章は、2006年1月28日、日本国北海道根室において合意されたものである。
日時 平成18年1月28日(土)
15:00〜16:00
場所 根室市総合文化会館/第3講座室
1. 開会
2. 主催者挨拶
根室市ハナサキ・プログラム推進委員会 会長 根室市長 藤原 弘
3. 成果報告会:(市民・メディアに公開、記者会見を兼ねる)
(1)ワークショップの経過について
・サフニロ側の研究成果 サフニロ/カンタコフ副所長
・日本側の研究成果 コーディネーター 柏井 誠 博士
(2)トピックス
・ハナサキガニのDNA解析の成果 東北大学/池田 実 助手
4. 共同コンビーナー挨拶
サハリン漁業・海洋学研究所 カンタコフ・ゲンナジー 第一副所長
根室市ハナサキ・プログラム・コーディネーター 柏井 誠 博士
5. 閉会
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