2.2 実船搭載用プロトタイプ機の陸上実験
2002年には,実船への搭載を想定したプロトタイプ機(図6)処理量:100m3/hを製作の上,陸上実験を実施した.
図6 “Special Pipe”中心部
表3及び4は,水生生物の豊富な佐賀県伊万里湾の臨海施設で自然海水を使用して,スリット部流速:27.84〜30.32m/s,圧損:413.7へ460.3kPaで1回通過させた3回の実験結果平均したものを,動物/植物プランクトン別に示したものである.
3回の実験で,全動物プランクトンに対する処理効果については相当の幅があり,100μm上のサイズで66〜100%,50μm以上のサイズで42〜98%,20μmのサイズで43〜98%の幅があった.
全植物プランクトンについても同様で,100μm上のサイズで84〜100%,50μm以上のサイズで28〜70%,20μmサイズで40〜70%の幅があった.
表3 動物プランクトンに対する処理効果
3回の平均,全動物プランクトン,サイズ別損傷率
表4 植物プランクトンに対する処理効果
3回の実験の平均,全植物プランクトン,サイズ別損傷率
2.3 実船へのプロトタイプ機搭載・実験
2003年度には,2002年度に陸上実験を実施したプロトタイプ機を北米航路の大型コンテナ船(図7)パナマックス(4,500TEUクラス)の右舷アンダーデッキ・パイプパッセージに,図8のように設置し,実際の運航に即した形で実証実験を行った(図9参照).本船の就航航路は,上海→寧波→香港→神戸→東京→ロサンゼルス→バンクーバー→シアトル→東京→名古屋→神戸→上海(1航海約35日)であった.
図7 プロトタイブ機搭載船
図8 プロトタイプ機据付工事
図9 船上実験風景
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