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d. 大腸菌群
 表II.2.1-18には、大腸菌群に対する処理効果とIMO排出基準(ただし、大腸菌)との比較を示し、図II.2.1-10(1)〜(5)には、各試験ケースにおける大腸菌群数の変化を示した。
 IMO排出基準に大腸菌群としての基準はなく、大腸菌として250cfu/100未満が規定されている。先に述べたように、大腸菌群は、IMO排出基準で対象としているE.Coliと呼ばれる糞便性の大腸菌を含めたグループである。すなわち、大腸菌群でIMO排出基準を達成していれば、大腸菌としても達成していると評価できる。
 今回の実験では、全てのケースにおいて、処理直後に検出限界以下となっており、その後の再増殖も見られない。よって、全てのケースでIMO排出基準を達成できると評価される。
 
表II.2.1-18  大腸菌群に対する処理効果とIMO排出基準との比較(CFU/100
試験ケース CFU/100
スリット部流速 注入時のオゾン濃度 オゾン注入位置 未処理水 処理直後 処理5日後 処理8日後 IMO排出基準
40m/sec 2.0mg/ スリット板の上流 600 ND ND ND 250未満(大腸菌として)
2.5mg/ スリット板の上流 225 ND ND ND
スリット板の下流 500 ND ND ND
3.0mg/ スリット板の上流 500 ND ND ND
30m/sec 2.5mg/ スリット板の上流 600 ND ND ND
データは2回平均。“ND”は検出されなかったことを表す。
IMO排出基準は“大腸菌”として設定されているが、本試験では"大腸菌群"を分析した。
網掛けは、IMO排出基準達成を示す。
 
図II.2.1-10(1) スリット部流速40m/sec、注入時オゾン濃度2.0mg/による大腸菌群数の変化
 
図II.2.1-10(2) スリット部流速40m/sec、注入時オゾン濃度2.5mg/による大腸菌群数の変化
 
図II.2.1-10(3) スリット部流速40m/sec、注入時オゾン濃度2.5mg/、オゾン注入位置がスリット板の下流による大腸菌群数の変化
 
図II.2.1-10(4) スリット部流速40m/sec、注入時オゾン濃度3.0mg/による大腸菌群数の変化
 
図II.2.1-10(5) スリット部流速30m/sec、注入時オゾン濃度2.5mg/による大腸菌群数の変化


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