全国の吟剣詩舞愛好者の皆さま、お元気でしょうか。皆さまからお預かりした貴重な寄付金のおかげで、現在まで約一四〇〇万人のハンセン病患者を救うことができました。一九八五年に約一二〇〇万人いた患者は約五十万人に、まん延国も一二二カ国から今やインド、ネパールなどわずか六カ国に激減しました。歴史上最も困難といわれたハンセン病制圧まであとわずかになりました。このたび出版しました「世界のハンセン病がなくなる日」では、父笹川良一と私が長年正面から病気と闘ってきた活動をわかり易く解説しております。ご高覧いただければ幸いでございます。

　

　

　ご高承のとおり、三十年以上にわたるハンセン病制圧活動が評価され、昨年私は読売国際協力賞を受賞いたしました。これもひとえに関係各団体の皆さまの格段のご協力による成果であり、本来ならば関係業界として賞をいただくべきものではございますが、皆さまを代表して私が頂戴いたしました。

　今後も寄付金を病気や差別で苦しんでいる世界の人々を少しでも救うための活動に使わせていただく所存でございますので、吟剣詩舞関係者皆さまの更なるご理解とご協力を頂戴いただければ幸いでございます。

　

　

　世界保健機関（WHO）ハンセン病制圧特別大使として、昨年第十一回読売国際協力賞を受賞した笹川陽平氏が、ハンセン病に取り組んできた半生を本にしました。父の故・笹川良一氏（前・日本財団会長）がハンセン病根絶とかかわったいきさつから、その遺志を継いでの自身の活動が克明に記録されています。ぜひご一読ください。なお、四月一日以降一万円以上の募金をいただいた方には、もれなく著者サイン入りの本書をプレゼントいたします。

　

　現在、開発途上国におけるハンセン病回復者自立支援事業における「（財）日本吟剣詩舞振興会」を通じてご寄付いただいた額は、四、一九一、四三九円（一月末日現在）となっております。

　ハンセン病回復者自立支援募金は、本誌最終頁に貼付の「専用振込用紙」をご利用いただき、最寄の郵便局からお振込ください。送金手数料はかかりません。皆さまの温かいご支援をお願いします。

　

　

　

　

一、和歌・春雨の（凡河内躬恒）

二、和歌・春の夜の（藤原　定家）

三、偶成（松平　春嶽）

四、落花（徳富　蘇峰）

五、芳野（河野　鉄兜）

六、黄鶴楼（崔　）