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図2.1-14 メンテナンス・調整のため海況監視装置回収時の状況.
 
(a)船を監視装置に寄せている様子。
 
(b)海況監視装置を船に引き上げている様子。浮体の下部に藻が付いている様子が分かる。
 
(c)ADCPやロープには藻がびっしりと付いている様子が分かる。このような状況では、ADCPによる測流はあまり良くない。季節によって、繁殖する生物相が変化する。温暖期には、フジツボなどの貝類が繁殖し、測器にダメージを与えることもある。
 
 ADCPの設置深度は約2mであり、そのADCPの下方2mより深いところの流速記録が得られている。ADCPではサイドローブエフェクトにより、海底から水深の1割程度データが得られない領域がある。したがって、4m深から40m深までの記録が正確に得られた記録となる。図2.1-15に、この流速データ送信システムで得られた流速記録の一例を示す。図を見て分かるように、非常に小さい鉛直スケールの流れの構造が観測されている。この時期(2006年1月2日から3日)流速は全体的に弱く、1日間に2回ほど強くなっている時間帯があるが、最大で10cm/s程度で、このときの流向は南西あるいは南である。
 
図2.1-15  ADCPで観測された流速記録の一例
(2006年1月2日から3日).


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