(4)流速データ送信システム(ADCPタイプ)
耐久性の高いブイ式水質監視装置の開発と並行して、本事業研究において非常に重要な海況(流れ場)を監視する装置の開発が、11月中旬から開始された。流速計にはRDI社のワークホースADCP300kHz(図2.1-12)が採用された。この流速計を接続して大容量のデータを圧縮し、パケット通信により伝送することが計画された。浮体部分には、安定かつ浮力調節が容易な第1号機タイプが選ばれた。
ADCPは付体から約2m離してトランスデューサーが下向きになるように吊り下げられ、その下には約5m離して5kgのチェーンがつなげられた。この装置により、2m間隔で最大100m深までの流速構造を捉えることができる。設置海域の水深は約45mであることから、初期設定は2m間隔で30層計測するように設定され係留された(図2.1-13)。本機は約1ヶ月間問題なく計測データを送っていたが、現在は一時的に回収し、メンテナンスおよびADCPと伝送装置の計測タイミングの調整を行っている(図2.1-14)。
図2.1-12 |
海況監視装置全景.
左上:ワークホースADCP.右上:伝送装置 |
図2.1-13 第3号機の設置作業と併設されている状況
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