(3)第3号機
第3号機は第2号機における幾つかの失敗から、一体化ボディーでFRPコーティングによる浮体の補強が成された。第3号機の形状は図2.1-9、図2.1-10に示したようにコマのような形をしており、付着した生物を取り除きやすいように表面は滑らかになっている。係留ロープ接続部分は、浮体に直接力がかからない様に設計されており、伝送装置はアンテナと一体化され、浮体ボディーの内部へと埋め込まれている。第3号機の運用試験は、11月18日から実施された。設置場所は、第1号機を設置していた千葉県安房郡富山町漁業協同組合の管理する定置網の土台である(図2.1-11)。設置直後から安定したデータを供給し、現時点においてもトラブルは発生していない。
現時点においては、この第3号機タイプの浮体と伝送装置が水質監視装置としては、完成版と考えられる。今後必要となる改良点としては、他センサーへの対応と係留ロープが切断された時など流失時に対応するための装備として、GPS機能の搭載などが挙げられる。
図2.1-9 第3号機浮体形状の設計図(資料提供:日油技研工業).
図2.1-10 |
第3号機の全景(左)と太陽電池パネル(右).上方へ伸びる細い部分はアンテナ. |
図2.1-11 第3号機の設置作業.
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