(2)第2号機
第2号機(図2.1-6、図2.1-7)の開発は6月10日から進められ、8月1日に試作版が出来上がり、神奈川県水産技術センターが管理する係留システムに並行して設置された(図2.1-8)。第2号機は耐圧性能50mとして設計され、小型軽量化には成功しているが、係留に対する剛性に若干の問題があった。そのため、2週間ほどで通信不能の状態に陥ったため、8月15日に回収された。適切な補強改善を施した後、9月1日に再度小田原沖に設置された。その後、データ転送に関しては問題が解消されたが、装置全体の浮力すなわち浮体の材質の問題とバランスの問題が生じ、数度にわたり浮力調節がなされた。
第2号機は、現在も小田原沖の神奈川県水産技術センターが管理する係留システム運用試験が継続して行われており、現時点では安定したデータを送信できるようになっている。しかし、この2号機の試行錯誤の結果、ブイ式水質監視装置に必要な要素として、耐水圧性能だけではなく、係留に対する強度、長期係留における生物付着への対応など幾つかの問題点が明らかとなり、第3号機の設計上非常に有用な知見が得られた。
図2.1-6 第2号機浮体形状の設計図(資料提供:日油技研工業)
図2.1-7 |
第2号機の全景(左)と太陽電池パネル(右上)、コネクター部(右下). |
図2.1-8 第2号機の設置作業.
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