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I-2 第2回委員会議事概要
1 開催日時及び場所
日時 平成17年6月29日(水)1400〜1550
場所 海事センタービル801、802号室
 
2 議題
(1)第一回委員会議事概要(案)の承認
(2)MSC80の審議結果報告
(1)LRIT審議関連の海事保安の強化にかかる措置(議題5関連)
(2)LRIT審議部分を除く海事保安の強化にかかる措置(議題5関連)
(3)通信・捜索救助小委員会(COMSAR)からの報告(議題13関連)
(4)海賊及び武装強盗(議題17関連)
(5)作業計画(議題21関連)
(3)NAV51の審議結果報告
(1)航路、通報及び関連事項(議題3関連)
(2)INS及びIBS性能基準の見直し(議題4関連)
(3)ECDISの使用評価及びENCの開発(議題6関連)
(4)欧州海事事情紹介
(5)その他
 
3 出席者(敬称略、括弧書きは代理)
(1)委員
今津 隼馬(委員長)、佐藤 修臣、柳川 三郎、松本 宏之、岡邉 光邦、宮坂 真人、市川 博康、小坂 智規
(2)関係官庁等
石田 育夫(鈴木 康子)、米原 達夫、東井 芳隆(田中 航二郎)、星島 伸至(岩並 秀一、有川 孝)、上岡 宣隆(丸本 統)、加藤 茂(平出 昭夫)、佐藤 尚之(石田 信之)、村上 玉樹(川俣 直己、森本 吉隆)、小森田重寿(三ヶ田 忠弘)、櫻井 俊樹(三宅 光成)、露木 伸宏(中溝 尽士)、佐々城 清
(3)事務局
津田 眞吾、増田 正司、相馬 淳、山口 繁
 
4 配布資料
IR(05)2-1 平成17年度第一回委員会議事概要(案)
IR(05)2-2-1 LRIT審議関連の海事保安の強化にかかる措置
(MSC80議題5関連)
IR(05)2-2-2 LRIT審議部分を除く海事保安の強化にかかる措置
(MSC80議題5関連)
IR(05)2-2-3 通信・捜索救助小委員会(COMSAR)からの報告
(MSC80議題13関連)
IR(05)2-2-4 海賊及び武装強盗(MSC80議題17関連)
IR(05)2-2-5 作業計画(MSC80議題21関連)
IR(05)2-3-1 航路、通報及び関連事項(NAV51議題3関連)
IR(05)2-3-2 INS及びIBS性能基準の見直し(NAV51議題4関連)
IR(05)2-3-3 ECDISの使用評価及びENCの開発(NAV51議題6関連)
IR(05)2-4 欧州海事事情紹介
 
5 議事概要(◎委員長、○委員、△関係官庁、□事務局)
(1)議題1; 第一回委員会議事概要(案)の承認
 平成17年度第一回委員会議事概要(案)については、特段の意見等なく、承認された。
 
(2)議題2; MSC80の審議結果報告
 関係官庁から委員会資料IR(05)2-2-1〜IR(05)2-2-5に基づき、MSC80の審議結果について順次説明の後、以下の通り質疑応答があった。
(1)LRIT関係(議題5関連)
□沿岸国によるLRIT情報の入手権限については、距岸問題でもめているようですが、旗国及び寄港国に関してはどうなっているかご説明願いますか。
△旗国は、自国船舶の情報を全ての海域で入手できること、寄港国は、自国の距岸または何時間前という形で情報入手について自由裁量できることが、合意されている。
(2)乗船規制関係(議題5関連)
○官憲の身分証については、国際的な統一様式があるのか。
△自国語以外に、英語、フランス語またはスペイン語で記載するとか、必要条件ではないが写真をつけるとかは決められているが、統一的な様式はない。
 なお、海上保安官ついては、海上保安官手帳を携帯することとしており、これには、英語表記も写真もある。
○今回の合意事項はガイダンスであり強制力のないものと理解しているが、日本政府としては今後の対応はどうなるのか。
△現場の海上保安官は日々仕事中であり、このガイダンスの内容もすでに現場に周知済みで、このガイダンスに沿った動き方をすることとなっている。
○提示された身分証の内容を船舶側で記録されうるとあるが、こういうところもガイダンス通りでよいか。
△今の件については業務に支障ない限りという前提がついているが、基本的に、このガイダンスと異なる運用はない。
(3)海賊及び武装強盗関係(議題17関連)
◎二国間及び多国間の協力とある点について、IMOでの議論としては、国際的取り組みというより部分的な感じがするが。
△基本的には全てにしたいが、まずは二国間や多国間で協力して進めるべきという話と理解している。
○9月に開催予定のジャカルタ会議の概要如何。
△日程としては、9月7、8日が予定されている。参加レベル等詳細は、IMOとインドネシアで協議中であるが、閣僚級は難しいのではないかという話もある。
○ISCとは何か。
△海賊情報共有センターという意味のものですが、アジア海賊対策地域協力協定・ReCAAPでいうセンターのことで、内容については今後検討されることになっている。
 
(3)議題3; NAV51の審議結果報告
 事務局(日本海難防止協会ロンドン事務所長)から委員会資料IR(05)2-3-1〜IR(05)2-3-3に基づき、NAV51の審議結果について順次説明の後、「ECDISの使用評価及びENCの開発(議題6関連)」に関し、今津委員長より、次の点について補足説明がなされた。
・日本は、今までCG(コレスポンデンスグループ)に入ってなかったが、今後CGにも参加することになっている。
・FSAについても、日本独自で実施しようということで、海技研で行う予定になっている。
 その他、特段の質疑応答はなかった。
 
(4)議題4; 欧州海事事情紹介
 日本海難防止協会ロンドン事務所長から委員会資料IR(05)2-4(パワーポイント)に基づき、欧州海事事情の紹介を行った後、以下の通り質疑応答があった。
△資料の5ページ上段にLRITの活用とあるが、今日の議題1にあるMSC80におけるLRIT関連議論との関係では、その利用目的からして、EUとしてはSOLAS条約付属書の第5章改正の意志が強いと考えて良いか。
□EUとしては、第5章の改正を強く主張していくと聞いている。
△資料の6ページ下段の法定検査と船級検査の分離というのは、自国内組織としての船級協会に任せるのをやめ、欧州委員会でやるということか。
□この部分については、この資料作成の後、各国の議論を踏まえ、あまりに影響が大きいということで欧州委員会が提案を撤回したと聞いている。
△資料の7ページ下段のIMOにおけるEUのメンバーシップについて、EUとしての25票のブロック表と各国の個別票との関係はどうなるのか。
□資料の2ページ下段のとおり第1の柱(EU法令)に係るものはEUとして、それ以外については各国の対応ということになる。
○EUの領海という話があったが、各国の領海でなく、EUの領海という概念があるのか。
□そのような概念はなく、あくまでも各加盟国の領海という意味である。
△資料6ページに欧州コーストガード設置の実行可能性調査とあるが、この新組織の所掌はどういうものになっているか。
□ご存じのとおり、EUでは、救難は基本的にボランティアで、それで手に負えない部分は軍が対応し、薬物の取り締まりや密入国という分野は警察が対応しており、今回のこの組織は、海洋汚染分野に特化するというのが欧州委員会の案であるが、現行の欧州海上保安庁(EMSA)の所掌に海洋汚染部分もあり、大変あやふやな不明な内容になっている。
 
(5)議題5; その他
 事務局より、次回第三回委員会(今年度最終委員会)及び作業部会の開催について、以下の通り説明し、了承された。
・前回の第一回委員会で、COMSAR10の開催直前の3月初旬に第三回の最終委員会を開催予定として御了解いただいたが、LRITの関係で新たに中間COMSAR会合が開催されることとなったことから、どのタイミングで委員会を開催するか再検討し、委員長等と御相談の上、後日ご案内することとしたい。
・作業部会についても、LRITに関し、MSC80では大きな前進がなかったこと、また、新たにMSC中間WG会合を10月に開催予定となったこと等から、部会開催日程を、関係官庁、委員長等と御相談の上、後日ご案内することとしたい。


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