2 総トン数500トン未満の船舶であって国際航海に従事しないものに係る規程第146条の12の告示で定める要件は、次のとおりとする。
(1)空中線は、方位角360度にわたって、連続的かつ自動的に毎分12回以上回転するものであること。
(2)表示面の有効直径は、140ミリメートル以上であること。
(3)使用中の距離レンジの値を見やすい位置に明示することができるものであること。
(4)空中線を海面上15メートルの高さに設置した場合において、通常の電波の伝播状態において船舶が10度横揺れしたときに、次に掲げる距離性能を有するものであること。
イ 92メートル以上1海里以下の距離にある有効反射面積10平方メートルの浮標を、距離レンジの選別器の調整のみにより、明りょうに表示することができること。
ロ 前項第(12)号イ及びロに掲げる距離性能
(5)次に掲げる分解能を有するものであること。
イ 2海里以下の距離レンジにおいて、当該距離レンジの50パーセント以上100パーセント以下の距離にあり、かつ、相互に68メートル離れた同方位上の2の物標を分離して表示することができること。
ロ 1.5海里又は2海里の距離レンジにおいて、当該距離レンジの50パーセント以上100パーセント以下の等しい距離にあり、かつ、方位角の差が3度である2の物標を分離して表示することができること。
(6)物標の距離を測定するための装置は、次に掲げる要件に適合するものであること。
イ 等間隔の固定の電子距離環を、1海里未満の各距離レンジにおいては2以上、1海里以上の各距離レンジにおいては4以上表示することができること。
ロ 固定の電子距離環の間隔により示される距離を数字で表示することができること。
ハ 物標の距離を、使用中の距離レンジの6パーセント又は82メートルのうちいずれか大きい方の値以下の誤差で測定することができること。
ニ 固定の電子距離環を用いて距離の測定を行う装置以外の距離測定装置を備える場合にあっては、当該装置は、物標の距離を、使用中の距離レンジの6パーセント又は120メートルのうちいずれか大きい方の値以下の誤差で測定することができるものであること。
(7)ジャイロコンパスと連動することにより真方位により表示することができる装置を備える場合にあっては、ジャイロコンパスの表示に対する当該装置の連動誤差は、当該ジャイロコンパスの毎分2回の回転に対し2分の1度以下であること。
(8)前号に規定する場合にあっては、ジャイロコンパスとの連動装置が正常に作動しないときであっても、相対方位により表示することができるものであること。
(9)表示された物標の方位を的確かつ速やかに測定することができるものであること。
(10)表示面の周辺部に表示された物標の方位を2度以下の誤差で測定することができるものであること。
(11)雨等の降下物及び海面による不要な表示を減少させる装置を備えるものであること。
(12)陸地又は静止した物標を固定して表示する装置を備える場合にあっては、当該装置は、自船の進行方向の表示範囲を適度に保って作動するものであること。
(13)空中線は、その設計能力を損なわないように設置されていること。
(14)前項第(1)号から第(7)号まで、第(19)号及び第(25)号、第(40)号及び第(41)号に掲げる要件
(関連規則)
告示 船舶検査心得3-1-6
(航海用レーダー)
8.1
(a)第(14)号の「管海官庁が差し支えないと認める場合」とは、船舶の航行に必要な情報及び次に掲げる要件に適合する電子海図以外の情報は表示面に表示しない場合をいう。
(1)表示面全体に表示することができること。
(2)海岸線、自船の安全水深線、航行上の危険物及び灯台その他の航路標識をそれぞれ独立に表示することができること。
(3)航海用レーダーの情報を優先的に、かつ、明りょうに表示することができること。
(4)表示位置を手動調整することができ、かつ、手動調整していることを表示することができること。
(5)(4)の手動調整は簡単な方法で解除できること。
(6)故障が発生した場合においても、航海用レーダー及び自動衝突予防援助装置の機能に障害を与え、又は航海用レーダー及び自動衝突予防援助装置の故障によりその機能に障害が生じないこと。
(b)第(20)号ハの「航行情報を有効に表示できる位置」とは、有効半径の75パーセントを超えた自船の位置から、中心点を超えて、有効半径の50パーセントから75パーセントまでの位置をいう。(図8.0(b)参照)
図8.0(b)
(c)第(23)号の要件について、ジャイロコンパスの備え付け義務がない船舶において使用する航海用レーダーにあっては、ジャイロコンパスとの連動装置を撤去したもので差し支えない。
8.2
(a)第(7)号については、8.1(c)を準用する。
|