3・3 船舶安全法の体系
船舶安全法は、次のとおり、法律、政令及び省令となっている。
3・3・1 法律及び政令
・船舶安全法
・船舶安全法施行令(昭和9年勅令第13号)
(外国船の船舶安全法準用の範囲、漁船についての規制に対する農林水産大臣への事前協議)
・船舶安全法第三十二条の漁船の範囲を定める政令(昭和49年政令第258号)
(船舶安全法第2条第1項の規定を当分の間適用しない総トン数20トン未満の漁船はもっぱら本邦の海岸から12海里以内の海面又は内水面において従業する漁船とすることを定めたもの。)
・船舶安全法第32条の2の船舶の範囲を定める政令(平成3年政令第275号)
3・3・2 省令
(1)船舶安全法の一般運用
・船舶安全法施行規則(昭和38年運輸省令第41号)
(船舶安全法の一般運用、航行上の条件、検査等の手続等、その他)
・船舶安全法の規定に基づく事業場の認定に関する規則(昭和48年運輸省令第49号)
(船舶又は物件について、申請によって、事業場ごとにその製造、改造又は修理の工事の能力が基準に適合することを国土交通大臣に認定された場合は、その工事につき法第5条の検査(特別検査を除く。)を省略することができるが、その手続等を定めたものである。)
・船舶等型式承認規則(昭和48年運輸省令第50号)
(船舶又は物件について、製造者の申請によって、性能、構造等がそれぞれ技術基準に適合していることを国土交通大臣が証明し、型式承認を行うが、その手続き等を定めたものである。)
・漁船特殊規則(昭和9年逓信・農林省令)
(漁船についての船舶安全法運用上の特則)
(2)船舶の構造
・船舶構造規則(平成10年運輸省令第16号)
(船体についての材料、工作法、構造及び寸法並びに排水設備についての技術基準である。)
・船舶区画規程(昭和27年運輸省令第97号)
(国際航海に従事する旅客船、貨物船(総トン数500トン以上)及びタンカーに適用されるもので、船舶が、海難、衝突により浸水した場合、これを一局部に止めて、航行の安全の保持又は海洋の汚染を防止するための水密区画に関する船体の構造及びこれに密接な関係のある設備についての技術基準を定めたものである。)
・船舶防火構造規則(昭和55年運輸省令第11号)
(国際航海に従事する旅客船、国際航海に従事しない旅客船、総トン数500トン以上の貨物船及びタンカーのうち、国際航海に従事するもの及び国際航海に従事しない遠洋区域又は近海区域を航行区域とするもの、貨物フェリー等に適用され、船舶における火災の拡大を防止するために必要な船舶の構造及び設備に関する技術基準を定めたものである。)
・船舶機関規則(昭和59年運輸省令第28号)
(船舶の機関(主機、補助機関、動力伝達装置及び軸系、ボイラ、圧力容器、補機及び管装置をいう。)の材料、工作法、構造、寸法、予備品等の数量、性能、配置、構造等に関する技術基準を定めたものである。)
(3)船舶の設備
・船舶設備規程(昭和9年逓信省令第6号)
(船舶に設備する操舵、係船及び揚錨の設備、居住設備、衛生設備、脱出設備、航海用具、荷役設備、電気設備、その他の国土交通大臣が特に規定した設備についての技術基準を定めたものである。)
・船舶救命設備規則(昭和40年運輸省令第36号)
(船舶に施設する救命設備の要件、数量及び備え付け方法についての技術基準を定めたものである。)
・船舶消防設備規則(昭和40年運輸省令第37号)
(船舶に施設する消防設備の要件、数量及び備え付け方法についての技術基準を定めたものである。)
(4)船舶の性能
・船舶復原性規則(昭和31年運輸省令第76号)
(船舶の復原性(船舶が傾斜した場合に、元にもどる性能をいう。)の技術基準を定めたものであって、次の船舶に適用される。)
1 総トン数5トン以上の旅客船
2 遠洋区域、近海区域又は沿海区域を航行区域とする長さ24メートル以上の船舶であって旅客船以外のもの(国際航海に従事しない総トン数500トン未満の船舶を除く。)。
3 総トン数20トン以上の漁船
4 上記に掲げる船舶のほか、総トン数5トン以上の水中翼船
(5)船舶の満載喫水線
・満載喫水線規則(昭和43年運輸省令第33号)
(船舶に標示すべき満載喫水線の種類、様式、標示の方法、乾げんの決定基準等を定めたものである。)
(6)漁船等の特別規定
・漁船特殊規程(昭和9年逓信農林省令)
(漁船については、その業態の特殊性にかんがみ、船舶の構造、設備に関する上記諸省令をそのまま適用することが妥当でない事項又は特に施設を要する事項があるので、これらについての技術基準を特例として定めたものである。)
・原子力船特殊規則(昭和42年運輸省令第84号)
(原子力船は、原子炉施設等の特殊な施設があり、また、放射能による危険を有しているので、原子力船について特に施設すべき事項及びその標準に関する特例を定めたものである。)
(7)条約による証書
海上における人命の安全のための国際条約及び満載喫水線に関する国際条約による証書に関する省令(昭和40年運輸省令第39号)
(海上における人命の安全のための国際条約及び満載喫水線に関する国際条約による証書についての要件、交付手続き等を定めたものである。)
(8)航行上の危険防止
・危険物船舶運送及び貯蔵規則(昭和32年運輸省令第30号)
(船舶による危険物の運送及び貯蔵並びに常用危険物(船舶の航行又は人命の安全を保持するため、当該船舶において使用する危険物をいう。)の取扱いについての基準を定めたものである。)
・特殊貨物船舶運送規則(昭和39年運輸省令第62号)
(船舶の積荷のうち、穀類、液状化物質又は固体化学物質のばら積み及び木材の甲板積みは、危険物のようにそのもの自体が危険であるという性質はないが、積載方法によっては、船舶の堪航性を害するので、これらの貨物の積載方法、運送要件等の基準を定めたものである。)
(9)小型船舶関係
・小型船舶安全規則(昭和49年運輸省令第36号)
(他の命令の規定にかかわらず、漁船以外の小型船舶に関し施設しなければならない事項及びその標準(船体、機関、設備及び復原性に関しての要件、備え付け基準等)について定めたものである。)
・小型漁船安全規則(昭和49年運輸省・農林省令第1号)
(他の命令の規定にかかわらず、総トン数20トン未満の漁船(小型漁船)に関し施設しなければならない事項及びその標準について定めたものである。)
(10)小型兼用船の施設
(船舶安全法施行規則第2章の3第13条の規定により小型兼用船に適用される技術基準は、次のとおりである。)
漁ろう以外のことをする間・・・小型船舶安全規則
漁ろうをする間・・・小型漁船安全規則
(11)その他
・小型船舶検査機構に関する省令(昭和48年運輸省令第51号)
・小型船舶検査機構の財務及び会計に関する省令(昭和48年運輸省令第52号)
・船舶安全法又は同法に基づく命令の規定により、臨検等をする職員の身分を示す証票の様式を定める省令(昭和48年運輸省令第53号)
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