2.1.5 絶縁距離
-1. 電位の異なる充電部間、充電部と大地間の空間距離及び沿面距離(以下本編において「絶縁距離」という。)は、材料の性質と使用状態に応じて、使用電圧に対して十分なものでなければならない。
-2. 回転機の端子箱内、配電盤母線及び制御用器具の絶縁距離は、本編該当規定に定める値とする。
2.4.12 回転機の端子箱内の絶縁距離
-1. 回転機の端子箱内の絶縁距離は表H2.4に定める値以上でなければならない。
表H2.4 回転機の端子箱内の絶縁距離の最小値
機器の定格電圧(V) |
空間距離(mm) |
沿面距離(mm) |
61〜250 |
5 |
8 |
251〜380 |
6 |
10 |
381〜500 |
8 |
12 |
|
-2. 前-1. の規定は、空間距離に絶縁物のあるもの及び小型電動機(操作電動機、シンクロ電機等)には適用しない。
2.5.4 母線
-5. 極性の異なる裸導電部間及び裸導電部と接地裸金属部間の空間距離は、表H2.6に示す値より小であってはならない。
表H2.6 母線の空間距離の最小値
相間又は極間の定格電圧
(V) |
裸導電部の相間又は極間
(mm) |
裸導電部と接地裸金属部間
(mm) |
125以下 |
13 |
13 |
125を超え250以下 |
16 |
13 |
250を超え500以下 |
23 |
23 |
|
2.7.1 制御用器具の絶縁距離
-1. 制御用器具(例えば、接触器、抵抗器、制御用操作スイッチ、リミットスイッチ、電動機保護用及び制御用継電器、端子台、半導体組込み器具、これらを組み合わせた装置等をいう。)の絶縁距離は、器具の保護状態及び周囲条件に応じて、-2. 及び-3. の規定によらなければならない。
-2. 湿気、じんあい等について考慮された絶縁構造の制御用器具(例えば、電磁開閉器、制御用操作スイッチ、端子台等)又は過度の湿気、じんあいの堆積等がない周囲条件の下で使用される制御用器具の絶縁距離の最小値は表H2.10によらなければならない。
-3. 15A以下の小型制御用器具の絶縁距離の最小値は、-2. にかかわらず器具の保護状態及び装備される周囲条件に応じて、本会の適当と認める値とすることができる。
-4. 前-2. 及び-3. の規定は次に示すものには適用しない。
(1)アークを発生する接点間げき
(2)誘導電動機の2次回路に使用される器具
(3)油入器具
(4)表示灯の口金及びソケット
(5)居住区域内の小型スイッチ類
(6)封入構造の器具の封入部分
表H2.10 制御用器具の絶縁距離の最小値
定格絶縁電圧
(直流・交流)(V) |
空間距離(mm) |
沿面距離(3)(4)(mm) |
15A未満(5) |
15A以上(5)
63A以下 |
63A超過(5) |
15A未満(5) |
15A以上(5)
63A以下 |
63A超過(5) |
(1)
L-L |
(2)
L-A |
(1)
L-L |
(2)
L-A |
(1)
L-L |
(2)
L-A |
a |
b |
a |
b |
a |
b |
60以下 |
2 |
3 |
2 |
3 |
3 |
5 |
2 |
3 |
2 |
3 |
3 |
4 |
60を超え
250以下 |
3 |
5 |
3 |
5 |
5 |
6 |
3 |
4 |
3 |
4 |
5 |
8 |
250を超え
380以下 |
4 |
6 |
4 |
6 |
6 |
8 |
4 |
6 |
4 |
6 |
6 |
10 |
380を超え
500以下 |
6 |
8 |
6 |
8 |
8 |
10 |
6 |
10 |
6 |
10 |
8 |
12 |
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(備考) |
1. |
空間距離L-Lは、裸充電部間及び充電部と接地金属体との間に適用する。 |
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2. |
空間距離L-Aは、充電部と絶縁が劣化することによっても充電部となる絶縁金属体との間に適用する。 |
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3. |
沿面距離は、絶縁物の種別及び形状によって決める。
“a”は、セラミック(ステアタイト、磁器)及び他の絶縁材料であって、特に漏れ電流に対し安全なリブ又は垂直面をもった絶縁物で、実験的にセラミックを用いたと同様と認められるもので比較トラッキングインデックス(CTI)140以上の材料(例えば、フェノール樹脂成形品等)に適用する。
“b”は、その他の絶縁材料の場合に適用する。 |
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4. |
空間距離L-Aが、それに対応した沿面距離“a”又は“b”よりも大きい場合には、裸充電部と操作者が容易に触れることができ、かつ、絶縁が劣化することによって充電部となる絶縁金属体との間の沿面距離は、L-A以上であること。 |
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5. |
電流値は、定格通電電流の値で示す。 |
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H2.1.5 絶緑距離の決定方法
絶縁距離の決定方法は、検査要領H2.7.1による。
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