6.4 使用機器
試験に使用した試験機とその仕様を以下に示す。
6.4.1 恒温・恒湿槽
写真6.21 恒温・恒湿槽
型式:PL-4SP
試験槽内法:幅1000×奥行800×高さ1000mm
温度範囲:-40℃〜100℃
湿度範囲:20〜98%RH
6.4.2 振動試験機
写真6.22 振動試験機
型式:F-1000BM
加振力:1000kgf
周波数範囲:2〜300Hz
最大変位:30mmp-p
最大加速度:71G(加振器単体)
最大搭載質量:150kg
振動台寸法:800×800mm
6.4.3 塩水噴霧試験機
写真6.23 塩水噴霧試験機
型式:STP-240S
試験槽内法:幅1800×奥行1000×高さ1800mm
扉口寸法:幅1500×高さ1600 mm
貫通孔:φ50mm 2箇所
床耐荷重:400kg/m2(スノコ)
塩水噴霧時:5%NaCl溶液、槽内温度35%
噴霧量:1〜2ml/80cm2/h
湿潤時:槽内温度40℃以下、相対湿度90〜95%
6.4.4 引張り試験機
写真6.24 引張り試験機
型式:TCM-5000型
最大荷重:50kN
クロスヘッド速度:0.05〜500mm/min
クロスヘッドストローク:1100mm
6.5.1 冷熱サイクル試験
外観上に変化は見られなかった。
6.5.2 振動試験
フラットバー8種類について振動試験を行った。最初に各振動方向において共振周波数を求め、共振周波数がある場合はその周波数で、ない場合は30Hzで耐久試験を行った。表6.2に各試験用部材の共振周波数を、表6.3に耐久試験時の周波数を示す。
試験後の外観や接着剤部に変化は見られなかった。
表6.2 共振周波数
供試品番号 |
部材材質 |
母材材質 |
使用接着剤 |
加振方向 |
前後 |
左右 |
上下 |
1 |
アルミ |
アルミ |
エポキシ樹脂系接着剤 |
無し |
無し |
100 |
2 |
アルミ |
アルミ |
SGA |
無し |
無し |
100 |
3 |
アルミ |
FRP |
エポキシ樹脂系接着剤 |
無し |
無し |
100 |
4 |
アルミ |
FRP |
SGA |
無し |
無し |
100 |
5 |
SS |
SS |
エポキシ樹脂系接着剤 |
無し |
無し |
100 |
6 |
SS |
SS |
SGA |
無し |
無し |
100 |
7 |
SUS |
SS |
エポキシ樹脂系接着剤 |
無し |
無し |
100 |
8 |
SUS |
SS |
SGA |
無し |
無し |
100 |
|
表6.3 耐久試験周波数
供試品番号 |
部材材質 |
母材材質 |
使用接着剤 |
加振方向 |
前後 |
左右 |
上下 |
1 |
アルミ |
アルミ |
エポキシ樹脂系接着剤 |
30 |
30 |
100 |
2 |
アルミ |
アルミ |
SGA |
30 |
30 |
100 |
3 |
アルミ |
FRP |
エポキシ樹脂系接着剤 |
30 |
30 |
100 |
4 |
アルミ |
FRP |
SGA |
30 |
30 |
100 |
5 |
SS |
SS |
エポキシ樹脂系接着剤 |
30 |
30 |
100 |
6 |
SS |
SS |
SGA |
30 |
30 |
100 |
7 |
SUS |
SS |
エポキシ樹脂系接着剤 |
30 |
30 |
100 |
8 |
SUS |
SS |
SGA |
30 |
30 |
100 |
|
6.5.3 塩水噴霧試験
部材及び母材にSSを使用した供試品は錆の発生がみられたが、接着剤部に変化は見られなかった。
写真6.25〜写真6.36に試験後の供試品の状況を示す。
6.5.4 日照試験
日照試験は平成17年6月24日から平成18年2月20日まで製品安全評価センターの屋上で暴露を行い、その後引張り試験を行った。
エポキシ樹脂系接着剤は変色が見られなかったが、SGAは茶褐色に変色していた。
写真6.37〜写真6.40に日照試験後の供試品の状況を示す。
6.5.5 引張り試験
写真6.41は片側が破断したときのフラットバーの引張り試験状況を示したものである。
フラットバーは両側で接着されているがこの写真は片側が破断したことを示している。
(1)フラットバーの引張り試験
試験結果を表6.4〜表6.12及び図6.3〜図6.4に示す。
写真6.44〜写真6.63に破断時の状況を示す。
(2)三角台の引張り試験
試験結果を表6.13及び図6.5に示す。
写真6.64〜写真6.65に破断時の状況を示す。
(3)L型フラットバーの引張り試験
試験結果を表6.14〜表6.15及び図6.6に示す。
写真6.66〜写真6.69に破断時の状況を示す。
(4)コーミングの引張り試験
試験結果を表6.16〜表6.17及び図6.7〜図6.8に示す。
写真6.70〜写真6.73に破断時の状況を示す。
6.5.6 平成16年度日照試験後の引張り試験
試験結果を表6.18及び図6.9に示す。
写真6.42に試験後の状況を示す。
6.5.7 粉体塗装後の引張り試験
粉体塗装をした試験用部材を用意し、引張り試験を行った。
部材はフラットバーとし、アルミとSSについて行った。
粉体塗装の状況を写真6.43に示す。
試験結果を表6.4、6.5、6.8、6.9及び図6.3に示す。
6.5.8 表中の破壊モードの定義
表中の破壊モードの定義は以下のとおりとし、それぞれの割合を百分率で示した。
・部材界面剥離:接着剤が部材から剥離した割合を示す。
・母材界面剥離:接着剤が母材から剥離した割合を示す。
・凝集破壊:接着剤の内部に生じた破壊
・部材黒皮:部材がSSの時に黒皮が剥離した割合を示す。
・母材黒皮:母材がSSの時に黒皮が剥離した割合を示す。
・FRP表層:FRPの表層が剥離した割合を示す。
・FRP内部:FRPの内部が破壊した割合を示す。
・欠膠(ケッコウ):接着剤と接着面に空隙などがあって、その部分に塗布漏れがあり、その割合を示す。
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