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第6 接着済み母材・部材の引張り試験等
6.1 試験内容
 エポキシ樹脂系接着剤及びSGAで接着された部材(フラットバー、L型フラットバー、アルミ三角台及びコーミング)について環境試験(冷熱サイクル試験、塩水噴霧試験、振動試験及び日照試験)を行い、各環境試験後に引張り試験を行って接着面の引張り強度を測定した。
 
6.2 試験用部材
 使用する試験用部材(供試品)を表6.1及び写真6.1〜写真6.8に示す
 
表6.1 試験用部材と試験数
供試品番号 部材 部材材質 母材材質 使用接着剤 試験数
1 フラットバー アルミ アルミ エポキシ樹脂系接着剤 17 (注1)
2 SGA 17 (注1)
3 アルミ FRP エポキシ樹脂系接着剤 17 (注1)
4 SGA 17 (注1)
5 SS SS エポキシ樹脂系接着剤 17 (注1)
6 SGA 17 (注1)
7 SUS SS エポキシ樹脂系接着剤 17 (注1)
8 SGA 17 (注1)
9 フラットバー
(天井面に施行)
SS SS エポキシ樹脂系接着剤 5 (注2)
SGA 5 (注2)
10 三角台 アルミ アルミ エポキシ樹脂系接着剤 5 (注2)
SGA 5 (注2)
11 L型フラットバー アルミ アルミ エポキシ樹脂系接着剤 5 (注2)
12 SGA 5 (注2)
13 アルミ FRP エポキシ樹脂系接着剤 5 (注2)
14 SGA 5 (注2)
15 コーミング アルミ アルミ エポキシ樹脂系接着剤 8 (注3)
16 SGA 8 (注3)
17 アルミ FRP エポキシ樹脂系接着剤 8 (注3)
18 SGA 8 (注3)
1: オリジナル:5組、冷熱サイクル試験後:3組、振動試験後:3組、塩水噴霧試験後:3組、日照試験後:3組
2: オリジナル:5組
3: オリジナル:5組、塩水噴霧試験後:3組
 
6.3 試験方法
6.3.1 冷熱サイクル試験
 各種フラットバーを恒温・恒湿槽に設置し、図6.1に示すように+70℃から-25℃までの冷熱サイクルを10サイクル行う。その後常温下で引張り試験を実施した。
 写真6.9に部材の設置状態を示す。
 
図6.1 冷熱サイクル
 
6.3.2 振動試験
 各種フラットバーを振動試験機に取り付け、前後、左右及び上下方向で加振する。
 振動数と振幅は5〜13.2Hzでは振幅一定で±1mm、13.2Hzから100Hzでは加速度一定で0.7Gとし、まず共振特性を測定し、共振周波数(振動台の加速度(0.7G)の2倍以上の加速度)があった場合、その振動数で90分、なかった場合は30Hzで90分の耐久試験を行うこととした。
 写真6.10に振動台への設置状況を、写真6.11に加速度測定位置を示す。
 写真6.12は上下方向に加振した場合、写真6.13は水平方向(前後及び左右)に加振した場合を示す。
 
6.3.3 塩水噴霧試験
 フラットバー及びコーミングについて塩水噴霧試験機に設置し、8時間塩水噴霧、16時間休止を3日間繰り返す。塩水噴霧は湿度95%、温度35℃に保ちつつ、約5%の塩水を噴霧する。その後、供試品を取り出し、引張り試験を実施した。
 写真6.14に供試品の設置状態を示す。
 
6.3.4 日照試験
 製品安全評価センターの屋上のフェンスに、試験部材を垂直に固定し、暴露を行った。
 試験部材は最も太陽光が当たるように南向きに設置した。
 設置状況を写真6.15、写真6.16に示す。
 
6.3.5 引張り試験
 各種部材を専用の引張り試験用治具を介して引張り試験機に取り付け、荷重をかける。引張り速度は全ての部材に対し、50mm/minとし、破断時の荷重、破断の状況を記録した。
 図6.2に試験用治具を、写真6.17〜写真6.20に引張り試験用治具への取り付け状況を示す。
 
図6.2 引張り試験用治具


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