解剖学雑誌 第74巻 第3号 1999年6月
解剖誌74:379-392(1999)
寄書
アンケート調査「コメディカル教育への参加・協力の現状」の集計結果について
外崎 昭,渡辺 皓*
コメディカル教育委員会委員長,山形大学医学部医学科解剖学第一講座
*山形大学医学部看護学科基礎看護学講座
連絡先:外崎 昭 〒990-8595 山形市飯田西2-2-2
山形大学医学部医学科解剖学第一講座
平成8年度厚生科学特別研究「医療技術者養成期間における人体関連教育に関する実情調査」(外崎ら,1997,解剖誌72:475-480)の結果に対して,教える側の実情を知るため,コメディカル教育委員会は,平成10年9月,アンケート調査「コメディカル教育への参加・協力の現状」を行った.まず国公私立の医学および歯学系大学に本務をもつ会員の回答を集計し,11月21日後期総会において中間報告を行った.この度,コメディカル系大学等に所属する会員の回答集計を以て作業を終わった.また平野理事長の諮問に応え,中間集計の段階で,本委員会からの提言を含め答申を行った.
アンケートの回答の記述には,当然ながら不統一があり,著者らの一存で解釈した部分が少なくない.したがって以下の数値は,あくまでも全国の大勢を概観するデータとしてご理解頂きたい.調査の実施を認めて下さった理事会各位,回答を寄せられた会員諸兄姉,学会事務センター金子恵久氏に心から感謝申し上げたい.
委員会に回覧して了解を頂いたので,I. 調査の概要,II. 集計の結果,III. 答申の内容,の順に,会員各位のご参考に供することにしたい.コメディカル教育の健全な発展のために,本学会がどのような役割を果たすべきか,各位のご意見をお寄せ下されば幸いである.
I. 調査の概要
アンケート調査「コメディカル教育への参加・協力の現状」集計結果(中間報告),調査期日:平成10年9月1日締切
学術評議員に宛てて以下の質問用紙を郵送し,本人のみならず,教室等所属の会員各位に,医療技術系教育の兼任および専任の状況について,ご回答頂いた.
平成10年度中に,先生または教室の方々が担当する予定の授業について,以下の質問にご回答ください.
質問1. 授業を担当している学校(学部,学科)の種類,担当科目,時間数について
質問2. 解剖学またはそれに準ずる(遺体または遺体の部分を用いる)実習の時間数について
質問3. 解剖学の実習(見学を含む)に用いる遺体の確保と管理等について
質問4. 今後,医療技術系の養成機関,学校における遺体の確保や利用をどうすべきか,先生の考えを述べて下さい.
II. 集計の結果
質問1 授業を担当している学校(学部,学科)の種類,担当科目,時間数について
1-1. 教授(国公立医学系)
(回答47名) 担当件数:31件 総時間数:1,200時間
1-2. 教授(私立医学系)
(回答25名) 担当件数:30件 総時間数:1,273時間
1-3. 教授(国公立歯学系)
(回答11名) 担当件数:14件 総時間数:635時間
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