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川下裕基郎(福井県)
 私は福井からまいりました川下と言います。
 今、福井市には福井市青少年育成市民会議というものがあり、その中には、それを推進するための推進委員がおります。私も今現在県の推進指導委員ということで籍を置いているわけですが、自分の町内酒生地区を見た場合、今まであまりにも平和すぎて、目の前でいろいろなことが起こっていることが見えていない。それに家庭においては、子どもたちは非常に幸せなんです。しかし、小学の高学年、中学、また高校になるにつれて、自分の目で見えないところでいろいろな事件が起きている。
 そこで実は、一昨年あたりからこれは何とか方策を取らないといけないということで、皆さんに語りかけながらきていたわけです。たまたま昨年の水害時には、そういった危機管理ができておりませんで、それを非常に悔やんで、自治会のほうもこれは何とかしないといけない、何とかしようということでたまたま私どものほうに、いっぺん皆に呼びかけてくれないかということで話が回ってきました。
 それと同時に、これまでの反省点として活動をする諸団体の役員に対する、各町内からの選出方法も問題があったなと思いました。というのは、子どもがいるから2年間頼むよとか、いつもうちにいるから頼むというようなことで、ただ2年間それなら行くよというような感じでお受けいただいたスタッフで構成すれば、活動は何もできません。そういったことも自分たちで反省しまして、改善しながら今日に至ったわけです。
 そういった中で、3年目の今年の4月からは、酒生地区青少年健全育成協議会というのを立ち上げ、我々がやっている日常活動と、同時に子ども会やいろいろな団体等々の活動を一つにしながらネットワークづくりをし、それに応じて全体的にもっていこうという活動をしております。
 また、見守り隊も一昨年から一つひとつの町内でやっていたものを、ほとんどの町内で参加をいただき、毎日約30名前後が9キロの間をどこかで見守っている。そういったことで小学校、また地域からも喜ばれ、また地域住民としてもそういった意識が高まってよかったと思っています。また、これからいろいろな問題が出てくると思います。そういった点を一つずつ解決しながら進みたいと思います。(拍手)
 
高野正枝(茨城県)
 茨城から参りました高野と申します。私は茨城県の、「子どもを守る母の会」の会長を引き受けまして3年になります。茨城県の「子どもを守る母の会」は27警察署にございまして、現に幼稚園、小学校、中学校の子どもさんをお持ちのお母さんたちを対象にいたしております。それでざっと数えてみたのですが、1万5000人ぐらい茨城県内ではいるかと思います。
 私は茨城県の南のほうに位置しております龍ヶ崎というところで生活しておりまして、そこを活動基盤といたしております。そこそこの活動をいたしております。
 活動といたしましては、中学生との対話会、列車内補導、また各学校PTAの会員と協力いたしまして、非行の未然防止の啓蒙、啓発活動をいたしております。
 今日は、これから安全マップを作るというお仕事に入るということを聞いてすごく期待しています。今、龍ヶ崎では子どもを守る110番の家の看板をかけてあるお宅に、地区の子どもたちが自分の名前と住所と電話番号を書いたものを持って行きまして、親が作った地図ではなくて、自分たち、子どもが認識して110番のおうちを把握して、なおかつ危険箇所も入れましょうという活動を始めたところでございます。
 今日この地図の作り方を、またしっかりと受け止めて持って帰りまして、子どもたちとお母様方にお話ししたいと思っております。本当に昨日と、そしてまた今日1日、私が抱えきれないほどのたくさんの資料と、皆さんの温かい気持ちを持って帰りたいと思います。本当にありがとうございました。(拍手)
 
西垣泰子(愛知県)
 おはようございます。うちのレディースピース隊は平成12年に発足いたしました。隊員は16名です。荒子女性会の会員300名。荒子女性会というのは、平成15年に50周年を迎えまして、記念誌も発行しております。荒子というのはNHKのテレビドラマ「利家とまつ」の利家の生誕地です。この女性会の会員は300名ぐらいおりますから、いざとなったら200名ぐらいの動員はできます。だからピース会の16人はリーダーなんですけれども、実働は会員の300名、いざとなったら200名はすぐ集まるという団体であり、また、長年の伝統で、男性の協力があるといいますか、よく自由に出させてくれる地域です。
 活動としては、犯罪イヤナ日ということで、毎月18日は地下鉄高畑のところで、警察官OBの方とキャンペーンをやります。このときはとても力強いキャンペーンでして、キャンペーンの場合は例えば、この間は自動車盗多発をテーマとしました。皆さんもご存じだと思いますが、愛知県は自動車がたくさん盗まれている。日本の中で1、2を争う。この中で名古屋、その中で中川区、その中で荒子学区。なぜ荒子がそのようになったかというと、地下鉄高畑は名古屋駅から10分ほどのところです。国道1号線とかすごく道が通っていて条件に合っている地域なので、そういうことになりました。
 それと、登下校の言葉かけだとか、PTAの方と一緒にパトロールとかをやっています。
 それから、先ほども出ていましたが、朝夕のときもやってほしいと言われまして、「わんわんパトロール」もしております。わんわんパトロールは、早朝はお父さん、夕方もお父さん、昼間いるときはお母さん。そこの家にわんわんパトロールというたすきを渡して、家族単位で実施しているところでございます。
 本当に今回はいろいろ勉強になりました。ありがとうございました。(拍手)
 
坂本勝(奈良県)
 おはようございます。皆様方の立派な体験というか報告を聞かせていただきまして、そういった意味から言いますと、私の場合は誕生してからまだまだ日がたっておりません。そういう意味では大変な勉強をさせていただいたというふうに喜んでおります。奈良県の大和高田市からまいりました坂本でございます。ちょうど大阪まで30分ほどのベッドタウンと申しますか、大阪圏内では一番近いところでございまして、奈良県では第2番目に市政を敷いたところでございます。人口が約7万5000人ほどの市でございます。
 私どもの自警団は、名称は菅原自警団というふうに申しまして、市内に小学校区で8校区ございまして、そのうちの一つでございます。発足は今年の4月で、まったくのホヤホヤでございます。そういう意味では資料を何もそろえることができませんでした。誠に申し訳ないと思っておりますが、これからでございますので、皆様方のいろいろなことを資料にさせていただきまして一生懸命がんばっていきたいと思っております。
 これは、実は去年の10月頃、地域の消防分団長と、警察の駐在さんが夜警をやろうではないかということになり、産声が上がったわけでございます。一応校区の総代会に相談をかけていただきましたので、そうしますと校区の総代の中でこれはいいことではないかということで、夜警より昼も子どもたちを守る運動に展開していこうということで生まれたものでございます。総勢81名おります。
 経緯はそういうことでございまして、目的は、あくまでも自分たちの町は自分たちで守ろうという意識のもとに発足したものでございます。ちょうど皆様方もご存じのとおりでございますが、奈良県では全国を震憾させた小学生の誘拐事件がありました。新聞配達員が子どもさんを誘拐して殺害したという、日本中を大変震わせた事件でございました。
 それで、実は総代会の中でそれを立ち上げるというサインをもらうことはできたのですが、車をどうするんだ、パトカーはどうするんだということが一番の問題でした。総代が13人おられますが、奇特な方がおられまして、パトカーを私が寄贈しようということになりまして、新車を1台買っていただきました。また、装備を付けるにしてもお金もかかりました。これを整備するのには実は170万ほどかかりました。これすべてを一人の総代さんから篤志をいただいて出来上がりました。まったくミニパトと同じようなスタイルで白黒ツートンで、上に警察のパトカーまがいの、色は青でしかできませんが、これが条件ということで作っていただきました。
 そのようなことで、パトカーに乗るについては、奈良県の警察本部長が発行する乗車証が発行されます。これは、講習を95分間受けないと与えられないものです。これを携帯しながら乗っていただくということ、そして車両の後ろには、それを表示する証を付けて、これも本部長が発行したものを付けてパトロールをするという条件のもとにやっております。
 昼間はそういうことで総代が中心になって、3名から4名の方にこれを受けていただきまして、昼は2時から、小学校の下校時間から夕方の6時頃までを総代中心のパトロール、夜間は消防団がポンプ車でパトロールをしていただくということになっております。これは夜の7時からおよそ11時頃まで回ってもらっております。また、小学生の低学年用にパトカーの中に拡声装置を付けまして、これを放送しながらパトロールするということにしております。
 これは4つのチャンネルがあって、4つの文言を入れております。夜は消防署が防火体制を強化するということで、二つに分けてやっております。基本的には週1回以上、各町に委ねていますが、今月は月曜だったら来月は火曜日ということでうまくサイクルを合わせてやっております。
 こういうことも含めながら、皆さん方のやっておられることを参考にさせていただいて、今後十分活用させていただきたいと思っています。何と言いましても、まだ発足して間もないものですから、これから先いろいろな問題が出てこようかと思っていますが、山越え谷越えでがんばっていかなければならないと思っております。
 皆さん方に頂戴しましたアイディアいろいろやっておられることについて今後十分活かしながらがんばっていきたいと思っておりますので、またの機会、いつめぐり会えるかわかりませんが、せっかくいただいた機会にこうやって勉強できたことを大変うれしく思っています。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
 
荒金一義(大分県)
 時間がないところ、申し訳ありません。大分の荒金でございます。ちょっと時間をいただきたいと思います。
 皆さん方が、活動するにあたり、参考になればと思い、話させていただきます。我々のほうは、1自治会、1校区ではだめということで、範囲、エリアを広げております。その中で全体的なものができるのは何かといったら、住民意識の改革ということで、話題性を持って取り組んでいこうということで、5校区の輪番で大会を開いております。その大会には、500名以上の方が集まります。そこで、その地域で取り組んだこと、また活動実績の優秀なところの実績、体験談等の話を聞くことをしています。
 それと合わせて、先ほども言いましたが話題性ということで、こちらのほうに皆から目を向けてもらわないといけないわけです。皆さん始めたのは、最近14年か13年というその年代だろうと思います。私どものほうは、この西部地区と総合的な広い範囲で何ができるかということで、歌を作っております。「安全賛歌」ということで、今日もお持ちしております。
 この歌のほうは、各校区、5校区あります。人がたくさん集まる際、PTAの集まり、また運動会、それから体育祭等でやっております。
 それと最初に、皆さん方もそうだと思いますが、これを作るときにネットワークは絶対に必要です。我々のほうもこういうふうなことで、自治会が主体でネットワーク化しています。それで事件がポッと突発的にあったときは、それを即公民館を軸にして流しております。そういうこともしております。(拍手)
 
司会(全国防犯協会連合会事務局長 佐藤 守)
 有難うございました。昨夜から二日にわたる発表、誠に有意義であり参考となるものが沢山ございました。
 皆様の今後の活動に是非取り入れて頂くことを切望する次第であります。
 それでは、これで体験発表を終了させて頂きますが、皆様のご協力に深く感謝申し上げます。どうも有難うございました。


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