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上杉鷹雄(福岡県)
 皆さん、こんばんは。私は福岡県からまいりました。私どもは東福岡警察署の管轄の中で人口27万です。校区としては27校区あります。その中で、防犯パトロールを30年ぐらい前からやっていたわけですが、毎年毎年同じようなことをしていたわけです。というのは、これは自治会組織でするものですから、任期が1期2年というかたちでどんどんやめていかれるわけです。そうすると、あとに残った者たちがどうしてもまた新規になりますので、何かないかなということを常に考えていたわけですが、16年2月に東署を退官される金橋さんという係長さんが、何か置き土産をしたいということで、各地区で自警団を結成しているよというようなことから、私たちも最初のことではございましたが、自警団というものをやろうということになりました。ということは、自警団に推薦された方は任期なし、そしてずっと若い人たちになってもらおうというような趣旨から、私たちが結成したのが16年2月29日、美和台校区というものです。
 それから、それぞれの校区が競争しながら、一生懸命自警団づくりに挑戦してきて、これには街頭犯罪対策室がバックアップし、警察と私たちと、それと行政も入ってきてもらったわけです。そして私どもの東区役所というところに安心安全係というものができました。これは区長の肝入りで、こんな素晴らしい自警団ができるならば行政もお手伝いしましょうということから、そのような三位一体というかたちができたわけです。
 そして今日着ているのが、行政のほうから、お金は出ないけれどもこういうシャツを作ってあげようということで、東区役所のほうから200枚作っていただき、これを各校区に5枚ずつと、私たち常任理事には全部支給されたわけです。そして、私たちは博多どんたくとか放生会とかいって祭りが多いものですから、これに自警団の組織はたすきをかけた目立つものをしました。やはり、パトロールするにはそういう目立つものをしないと人はわかりませんので、腕章だけではわかりませんから、そういうたすきを作りまして、帽子をかぶって、団長は3本線、副団長は2本線、普通の一般の人は1本線というかたちで帽子、腕章、タスキというようなものにこのシャツを着て回るということです。
 それで格好も付き、自警団として、各校区結成されたところは、ずっと毎日回っております。そして犯罪の発生状況ですが統計では、目に見えるように減ってきています。だから街頭犯罪の抑止室のほうはこれはよかったということで、これを全国に広めたらどうですかということで、私もさっき宣伝しました。やはり、皆で力を合わせて何かやればできるんだということと、やはり警察と一緒になってやらなければできないのではないか。それにまたプラスアルファー、予算を付けてくれる行政のほうからも支援が必要であるということだと思います。
 また、東福岡地区には大学が多いものですから、大学の柔道部とかラグビー部とかいう人達がいつも自警団に来ていただいています。ということは、若いああいう屈強な人たちが夜回りをすると、やはり不良少年のような者がたむろしていてもさっと帰るようになりまして、今、何とか犯罪の統計も減ってきたし、これから持続するということのほうが難しいと思いますけれども、私たちもできるだけ皆で力を合わせながら、これをもっていかなければいけないということで、力は継続なりということを合言葉に、今、一生懸命がんばっているところでございます。これからもずっと東福岡防犯協会の強化を図るためにがんばりたいと思います。それから、パトロールをするときの青色回転灯装備パトロールカーをありがとうございました。私ども九州に1台というものをいただけることになりましたので、これは重ねて御礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
 
永井九州雄(神奈川県)
 神奈川県綾瀬市から来ました永井でございます。神奈川県綾瀬市は神奈川県のほぼ中央にありまして、厚木飛行場のところでございます。人口8万3000人であり、市内に警察署はございません。隣の市が大和市でございまして、そこの警察署の管轄ということになっております。8万3000人の中で、自治会が14自治会がございます。その14自治会の中で私どものところが一番大きい自治会でして、所帯数で4200世帯、人口で1万2300名でございます。
 本日は、私どもの自治会そのものの防犯活動ということで、報告をさせていただきます。
 自治会には前から防犯係というものがございまして、年末のパトロール、それから普段のパトロール、防犯灯のチェックということをやっていたのですが、平成15年の後半頃から、子どもたちに対する事故や空き巣等が多いというような問題が出てまいりました。そういうわけでどうにか地域のことは地域で、自治会内のことは自治会で守ろうではないかというような話が持ち上がり、平成16年4月に本格的にボランティアを募集しようということで募集を開始いたしました。そのときに、どういう内容にしようかということをいろいろ話し合ったのですが、とにかく気楽に集まって長続きするボランティア団体を作ろうということで、名前を「防犯わいわいパトロール」と付けさせていただきました。
 これはどこにもあるジャケットでございますが、これを作りまして渡すようにいたしました。それで、平成16年6月20日に発足しました。4月1日以降募集をしたのですが、6月20日段階で107名のボランティアが集まりました。それでスタートいたしました。一つには、個人で行動する場合と、団体で行動する場合です。個人で行動する場合は気楽にやろうということで、朝の散歩、犬の散歩、買い物のときにこれを着ていただいてそれぞれ散歩をしていただく。これは毎日の行動になります。
 団体の場合には曜日を決めまして、例えば、今現在10チームあるのですが、これが子どもたちの下校時間に、だいたい2時から3時になるのですが、団体で毎日パトロールしています。10チームあるものですから、毎日パトロールができるわけです。そのチームが下校時にパトロールするというような内容でやっています。1年の間、これを着てウロウロしているものですから、あの部隊は何だろうという質問等が出てくるわけです。
 実はこうこうしかじかだよということで町内会で説明しますとそれがだんだん増えまして、その1年間で約150名になりました。今年の4月に再度募集をいたしましたらさらに増えまして、この8月1日現在で190名の部隊になっております。この人たちがこれを着て、子どもの下校時にはどれかのチームが2時から3時にかけて、多いチームは10名、少ないチームは2名でそれぞれのところをずっとパトロールして回るということになっています。
 今後の問題ですが、どうしてもリタイアされた人が中心になっておりまして高齢化が進んでいます。若い人たちにも一緒に入っていただきたいというのが、問題の一つになっています。そういうような状況でございます。よろしくお願いいたします。(拍手)
 
亀谷利幸(島根県)
 島根県防犯協会の推薦をいただきましてセミナーに参加させていただきました、浜田市の亀谷利幸と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 皆さんご承知のように、浜田市と申しますのは島根県の西部でございます。松江は東部でございますが、西部に位置する漁港の町でございます。
 さて、私の所属団体を申し上げますと、浜田市の東地区防犯協力会の会長を仰せつかっております。また、浜田地区地域安全推進委員会の会長もさせていただいております。併せて浜田駅前交番連絡協議会の会長、それから少年指導員の県の副会長をさせていただいております。また、民生児童委員の教育会長もさせていただいております。いろいろな角度からボランティアに参加させていただいているということでございます。
 活動状況を申し上げますと、東地区防犯協力会は地域の防犯を目的とし、昭和44年に浜田市内の東部の町内によりまして発足したもので、現在も継続されて活動している団体でございます。これは、浜田市の中ではほかの地区にない団体でありまして、団体内の各戸数が約4,400世帯あるわけですが、1世帯から40円の会費を徴収いたしまして、これを運営資金に充てております。
 主な活動ですが、組織は運営委員が約30名で、それによる定期的(月2回ないし3回)な地域安全パトロールを実施いたしており、自転車の盗難防止や車上ねらいの防止、少年補導、児童の見守りを行っているところでございます。私の東地区には学校が浜田高校と浜田第一中学校、小学校が5校ありますので、そこで定期的にあいさつ運動を実施いたしております。また、少年の健全育成のドッチボール大会、またソフトボール大会の開催もずっと続けているところでございます。
 また、少年非行防止の横断幕を作成いたしまして、各学校へ配布して、校門や校舎の入口に掲示していただいております。また、高齢者宅の振り込め詐欺等の被害防止めため、シールを高齢者宅へ持ってまいりまして配布し、また注意を促している活動をしているわけでございます。
 それから、先ほどもお話がありましたように、今回国、県のモデル地区の指定を受けまして、いろいろ防犯器具を対応していただいたわけでございます。自動車に貼るステッカーと申しましょうか、それやら指揮棒、青色灯の点滅の自動車の上に付ける部分。それから皆さんが先ほどおっしゃいましたようにユニフォームを貸与していただきまして、今現在貸与を受けましてから約4回ぐらいパトロールをしています。
 そういうことで、防犯のために鋭意努力しているわけでございますが、地域といたしまして難関もあるわけでございますが、先輩から引き継ぎました防犯協力会をますます発展させ、明るい地域のまちづくりのためにいっそう貢献をさせていただきたいと思うわけでございます。また、本会のセミナーにご案内いただきまして、いろいろご指導いただきましたことに心からお礼を申し上げまして、私の発表を終わります。ありがとうございました。(拍手)
 
荒金一義(大分県)
 こんばんは。大分県大分市の荒金一義と申します。私も自営業をやっています。山重さんと同じ仕事をやっています。山重さん、酒屋さんでしたね。僕も酒屋なんです。厳しいですが、がんばりましょう。まずもって、今日このようなかたちで研修会に参加できましたことを、全防連の方に厚くお礼を申し上げたいと思います。併せて一つ忘れないうちに、提案を一つしておきたいと思います。
 その一つは、松原専務さん、去年からこの研修会が始まったということでございます。そして、ここにきてこの研修会がこのようなかたちで確かに来てみていいんです。最後に、研修を終わった方に研修修了証を出していただきたい。やはり皆次期リーダーの方ですし、そのくらいのことを来年はやられてみたらいいのではないか、また内部で検討していただければありがたいと思います。
 私も皆さん方と同じようにパトロールもやっております。あといろいろなこともやっております。この中で違うことが一つあります。というのは、今日は皆さん方にレジュメをお渡ししていますが、西部地区総合安全ということで総合的な対策をやっております。この中で特に強調しておきたいのが、やはりこの自主防犯のことです。
 これを一番最初に私が立ち上げたのも、いろいろな事件、事故等が多いという警察の話を聞いて、じゃあ私の春日校区で対策を作ろうという話になったわけです。そして1地区で作ってもどうにもならない。悪い人は、この地区がだめなら次の地区に行くわけです。それだったら西部地区、大分の駅前中心部から別府湾、高崎山は大分市で、そこまでを一つ網羅して連合体を作ろうということになりました。ちょうどたまたま自治委員会のほうで皆さん顔なじみになっていますから、連合会長さん5名を寄せて趣旨を話し、そしてその配下のといってはおかしいですが、各地域の自治会長さんはじめ、各諸団体で作っております。これには、63団体入っております。当然青少協も体協も皆入っています。パトロールは当然、おのおの各事情が違います。事情が違うので、その中で青少協さんはPTAの方と一緒に組んで月に2回、消防団の方は夜警に歩く。その中でチンカンチンカン鳴らすだけで能がないぞ。この中で、この地域は何がというように、例えば下着泥棒が多い、ここのところは車上ねらいが多いとか地域性のあるものを私が知っているので書いて出すから、それをアナウンスして回れ。そして、交通安全協会もしかりです。角々の四辻に立ったときは、この地域のほうは空き巣が頻繁にある、自転車泥棒が多いところは自転車と地域の事情があると思います。これを春日校区、大道校区、神崎、八幡校区の方も各諸団体おりますが、同じような条件でいっております。
 ここで、我々の西部地区の総合安全のキャッチフレーズとしまして「見て、書こう、そして110番へ連絡」ということを使っています。
 それで、そのレジュメの一番上にマークがあります。これを我々のシンボルマークとしています。これはやはり、次世代のということで中学生に応募いただきまして、作ったものであります。ひまわり、それと小さい子どもから大人まで手をつないでというものです。我々のほうも近くには小学校が5つ、中学校もあります、高校も取り入れております。全部の諸団体の方を取り入れています。特にまた学校関係はPTAの会長さんとも連絡を取り合えばすんなりいくのではないかと思っております。
 時間の関係もあります。私もうまくないもので、ここで話を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
 
山本章一(高知県)
 皆さん、こんばんは。高知からやってまいりました山本章一と申します。
 この「安心な街に」(注・2月号)という冊子に、朝倉第二小学校に学校パトロール隊ができたいきさつは書いてあります。それから、裏をめくっていただいたら、裏から2枚目に「私の学校パトロール」というものを、高知市教育シニアネットワーク、山本章一ということで、こんなことをやっていますということを書いてございます。あとでゆっくり読んでください。
 これが始まったのは、退職教職員友の会という会がありますが、その高知県友の会の高知市支部が、高知市教育シニアネットワークという会を立ち上げました。学級崩壊や校内暴力など学校内で非常に心配な事が多くなった時期がありましたが、その時期に教育シニアネットワークを立ち上げて、何か我々年寄りでできることはなかろうかということで学校訪問をしまして、学校長、あるいは教頭なども含めて話し合いを持ったわけです。そのときに学校長のほうから、大阪池田小学校の問題もあったあくる年ぐらいでしたので、それなら、あんなことがあったら困るので、学校内外の巡回をしてもらったら助かるという話でした。そのときに訪問していた友の会会員は、私ともう1人の男性、女性が1人という3名で訪問しましたが、その3名で巡回をしようということになりました。
 そして、一過性ですぐに終わってしまってはいけないので、長続きする、息の長い活動ができるようにということで、最低月1回はというようなところから始めました。本当に皆さんのお話を聞いておりましたら、こんなことを言うのは恥ずかしいですが、とにかく息が長く続くような活動をしようということで、最低月1回、できれば月に2、3回というぐらいのところに目標を置いて、たった3人ですから、重なったらいけないので曜日は割り振りしておこうということで曜日を割り振りして、好きな時間に行けるときに、行ける時間ということで始めました。
 それを始めて半年、1年ぐらいたつうちに、だんだんと子どもの話から、マークはアンパンマンのやなせたかしさんに了解を得て、アンパンマンのマークをシニアネットワークの隊員のマークにするための腕章を作っていました。その腕章を巻いているおじいちゃん、おばあちゃんは決して危なくないよ、皆を守ってくれる人だからねと学校で紹介いただいて、そこから始めました。その話が家庭へ伝わり、そしてほか各種団体のほうへも伝わっていって、そういうふうに退職したお年寄りの先生が、子どもたちの安全のためにやってくれるというなら、我々地域の者がもっと立ち上がってやろうではないかという話が、あっちからボソボソ、こっちからボソボソというように伝わっていきまして、それで朝倉第二小学校学校パトロール隊というものをそのあくる年に結成し、今年に至っています。
 現在50名で、PTAがボランティア保険に加入するというかたちで、あまり予算的に裕福ではありませんので、一応50名で切ろうということで、登録している者は50名です。現在、毎日3人ないし5人は学校内外を巡回しています。それから登校時間には、ほとんど毎日のように交通安全指導員の方は子どもの安全登校のためにボランティアをしてくださっているというような状況です。朝倉地区には小学校が、本家の朝倉小学校と朝倉第二小学校の2校がありますが、朝倉第二小学校がパトロール隊を始めたということで、本家のほうもやりたいということで民生児童員協議会のほうから帽子を寄贈していただきまして、その帽子は両校へ使えるように朝倉地区パトロール隊という名前にしました。その帽子をかぶって、それから朝倉第二小の腕章、朝倉小は朝倉小学校の腕章です。この濃いグリーンの帽子、腕章の姿で町を歩く人、学校内外を歩く人、通学路を歩く人は皆を守ってくれる人だから、危なくないですよというふうに子どもには指導して、現在も活動を続けているところでございます。皆さん方の素晴らしい研究を持って帰って、お土産にして、さらにがんばっていきたいと思っております。よろしくお願いします。(拍手)


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