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青少年吟剣詩舞道育成基金協賛
第十九回少壮吟士吟詠チャリティーリサイタル
■平成十六年十二月十九日(日)
■アルカイックホール(尼崎総合文化センター)
主催:財団法人日本吟剣詩舞振興会近畿少壮吟士会
後援:財団法人日本吟剣詩舞振興会
財団法人日本吟剣詩舞振興会近畿地区連絡協議会
笹川鎮江二代会長に捧げられた、渾身の舞台
 去る十二月十九日、兵庫県は尼崎市にあるアルカイックホールにおいて、第十九回少壮吟士吟詠チャリティーリサイタルが、多くの吟詠ファンが訪れる中、華々しく開催されました。
 
 開演前のアルカイックホールは、すでにチャリティーリサイタルを見ようとする多くの人で込み合っていました。早いもので、少壮吟士吟詠チャリティーリサイタルも今回で十九回目。少壮吟士によるリサイタルが、いかに多くの人に親しまれ愛されているかを、この長い歴史から、そして多くの来場者からもうかがい知ることができました。そして、愛吟家の間にしっかり定着した、年末最後のイベントになったと感じました。
 
来場者で賑わう会場のアルカイックホール前
 
 開幕は笹川鎮江二代会長が作曲した「千曲川旅情の歌」を全員で合吟し、華やかに艶やかにオープニングを飾りました。つづいてセレモニーが始まり、まず実行委員長である中尾仁泉吟士が挨拶に立ち、「力の限り努めます」と舞台にかける意欲を覗かせていました。また、財団を代表して河田和良会長が挨拶され、チャリティーリサイタルの意義を高く評価されていました。さらに矢萩保三財団理事へ青少年育成基金が手渡されました。矢萩保三財団理事は、大切に基金を使わせていただく旨の挨拶をされました。
 
財団を代表して挨拶される河田和良会長
 
主催者を代表して挨拶を述べる中尾仁泉少壮吟士
 
 リサイタルは全二部構成で行なねれました。第一部は「少壮吟士愛吟集」とし、まず鈴木永山、佐々木一景、若原峰洲の三氏が、さすがと思わせる少壮吟士OBの吟を聴かせてくれました。つづいて各少壮吟士が一人一曲ずつ吟じ、辻本水晴吟士の「桂林荘雑詠諸生に示す(三)」から増田鵬泉吟士による「鳥江亭に題す」まで、吟界のリーダーの名に恥じぬ素晴らしい吟詠を披露してくれました。訪れた愛吟家の皆さんも、味わい深い吟詠を十分に堪能し、大きな拍手を送っていました。
 
青少年吟剣詩舞道育成基金寄付目録を受ける矢萩保三財団事務局長(右)
 
 第二部は、箕輪緑崇監修、高見鷺播脚本、忽那琥龍演出による企画構成吟「母と子の絆―比以奈(ひいな)―」が披露されました。詩舞から静かに始まった構成吟は、聴き応え十分な吟詠が次から次へとつづき、最後まで一気に見入ってしまうほど、優れた舞台でした。しかも最後は、少壮吟士の皆さんが母親と慕う笹川鎮江二代会長のお写真の前で「故笹川鎮江先生の長逝を哭す」を合吟しました。その合吟には二代会長のご遺志を受け継ぎ、さらなる吟界発展のために全力を尽くすという決意もこめられた吟詠であったように感じられました。
 楽しい時間はあっという間に過ぎるといいますが、まさにその言葉がピッタリと当てはまる少壮吟士吟詠チャリティーリサイタルでしたが、終了後にも楽しい企画が用意されており、それは様々な景品が当たるプレゼント抽選会でした。抽選会は笑いと歓声に包まれ、プレゼントが当たった人の喜びの声が会場に響き渡っていました。
 
番組終了後に行なわれた入場者クリスマス抽選会
 
 平成十七年度の少壮吟士吟詠チャリティーリサイタルは、少壮吟士誕生三十周年記念のリサイタルになると思いますが、どのような素晴らしい舞台を見せてくれるのか、今から開催が待たれます。


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