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取材――株式会社サークオン
 
*おことわり=榊原静山先生執筆「吟詠家・詩舞道家のための日本漢詩史」は、誌面の都合に依り今月号は休載いたします。
 
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水六訓
一、あらゆる生物に生命力を与えるは水なり。
 
一、常に自己の進路を求めてやまざるは水なり。
 
一、如何なる障害をも克服する勇猛心と、よく方円の器に従う和合性とを兼ね備えるは水なり。
 
一、自から清く他の汚れを洗い清濁併せ容るの量あるは水なり。
 
一、動力となり光となり、生産と生活に無限の奉仕を行い何等報いを求めざるは水なり。
 
一、大洋を充し、発しては蒸気となり、雲となり、雨となり、雪と変じ、霰と化してもその性を失わざるは水なり。
 
 水を心とすることが平和と健康と長寿の妙薬であります。
笹川良一
 
OPINION
明日への提言
 
禮(れい)と節(せつ) まもりて長き(ながき) 日の本(ひのもと)の
心(こころ)を世々(よよ)に傳へて(つたへて)しがな
河田和良
 
 表題の和歌は、当財団の創立十周年に際して、名誉総裁に推戴申し上げていた高松宮妃殿下から頂戴したお歌です。
 高松宮妃喜久子殿下には、昨年十二月十八日午前四時二十四分、聖路加国際病院において、敗血症のため、薨去(こうきょ)されました。満九十二歳のご生涯でございました。
 謹んで哀悼の意を表します。
 高松宮妃殿下には、財団の設立後まもない昭和四十四年十月から、創立十周年を迎える昭和五十三年三月までの間、財団の象徴として名誉総裁に推戴申し上げておりました。
 昭和八年に母君を癌で亡くされた高松宮妃殿下には、癌制圧のため財団法人癌研究会(癌研)へ当時貴重なラジウムを寄贈されるなど、ひたすら癌撲滅に尽くしてこられました。また、同四十三年四月に設立された財団法人高松宮妃癌研究基金の名誉総裁に推戴されました。同六十二年にご夫君、高松宮宣仁(のぶひと)親王殿下を癌で亡くされてからは、癌撲滅へのお気持ちをさらに強められ、これを終生のお仕事としておられました。
 財団でも、高松宮妃殿下の癌制圧のお事業にご協力申し上げるため、毎年秋の武道館大会こと全国吟剣詩舞道大会を、昭和四十四年十一月の第二回大会から高松宮妃癌研究基金奉賛大会として、今日まで毎年開催してきております。
 財団法人高松宮妃癌研究基金は、妃殿下のご葬儀の喪主を務められたおいの三笠宮寛仁(ともひと)親王殿下が、平成十三年二月から総裁に就任され、妃殿下から同基金の将来を託されております。
 財団としても本誌掲載の平成十七年度全国吟詠合吟コンクール募集要項に発表の通り、引き続き、武道館大会を高松宮妃癌研究基金奉賛大会として開催して行く所存でおりますので、関係皆様のご支援ご協力をお願い申し上げます。
 ここに、ありし日の高松宮妃殿下の御心をしのびつつ、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。


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