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VII 研究成果の普及
VII-1 エコプロダクツ2004での展示発表
日時:平成16年12月9日(木)〜11日(土)
場所:東京ビッグサイト(東京都江東区)
概要:
 エコプロダクツは、例年12月に開催される日本経済新聞社主催の国内最大級の環境系展示会である。三日間とも晴天に恵まれ、来場者は全日とも昨年を上回り、総計12.5万人とのことである(昨年は11.4万人)。木・金曜は、一昨年までビジネス関係者が多かったが、昨年からの特徴として小〜高校生の課外学習、地域学習或いは修学旅行らしき団体が目立つようになり、今年もその傾向であった。一方、土曜日は例年どおり、ビジネス関係と一般来場者(学生含む)が半々といった感触であった。
 昨年に引き続き、今回も「杉の油取り(杉樹皮製油吸着材)」の紹介ブースを設けた。大分県産業科学技術センター、(独)海上災害防止センター、日本財団、ぶんご有機肥料(株)(メーカー)、入交産業(株)(商社)の三社共同の出展である。
 展示物は、研究成果紹介パネル(他の展示会でも使用する一般的なもの)、53cm角の写真4点(油濁事故、製造現場、油吸着実験、油分解実験)、製品サンプル(マット45cm角、配布用ミニチュア15cm角)、ビデオ(エンドレス)、原料の杉樹皮、分解後の堆肥、堆肥で生育した花、カブトムシの幼虫などである。
 用意した300〜500部の資料および小型サンプルを3日間でほぼすべて配布し、そのうち関心のある来訪者については1対1で技術の説明を行った。企業・自治体のグリーン調達担当者や、関連商社も多く来場しており、製品購入や商材としての取扱いなど具体的な話も持ちかけられ、研究成果の広範な普及にとって有意義な出展であった。
 特に、今回は9月のブルーオーシャン号油濁事故での実績や11月のエコマーク取得など新しい話題もあり、来場者の関心をひいた。例年同様、概ね好感度は高く、この種の環境に良い製品を海の環境を守るために普及を図って欲しい、という意見が聞かれた。
 一方、家庭用品への展開について質問が多く寄せられ、揚げ物用食用油処理のニーズがあることを示している。また、原料が間伐材かどうかの質問も多く、間伐材の用途開発への期待が社会要請として強まっていると感じた。
 「環境」をうたった展示会であることから来場者の環境意識が高く、展示効果の点で他の技術展示会とは一線を画しており、ブース来訪者へのインパクトはあったと言える。また、今回で4回目となる共同出展の効果で、メーカーや商社の担当者の本製品に対する理解は格段に深まり、よりスムーズな説明が行われた。また、展示や説明等の労を共有することで研究機関、メーカー、商社の一体感が生まれるため、一層の連係強化・情報共有促進などの効果が今後期待される。
 来年度の同展示会を含め、今後も積極的に展示会参加を行っていきたいと考える。
 
写真−VII.1.1 ブースの様子(1)
 
写真−VII.1.2 ブースの様子(2)
 
写真−VII.1.3 会場の様子(1)
 
写真−VII.1.4 会場の様子(2)


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