16年度 各地区ブロックの動き
☆平成16年度地区里親大会
中国地区里親大会 5月27日(木)〜28日(金)
広島市「広島ガーデンパレス」で、中国5県の里親、行政関係者、関係機関及び団体から、198名の参加を得て開催しました。式典は、中国地区里親会会長の開会挨拶後、長年にわたる里親としての功績に対し、8組の方々に表彰状の授与並びに3組の方に感謝状が贈呈され、来賓の方々の祝辞・紹介、祝電披露が行われました。
比治山大学短期学部新宅博明教授が「里親の専門性〜児童の理解を深める」と題しての講演では、こどもが発する言語、行動、身体的・精神的動向を理解するための具体例をあげ、里親としての専門性を高める重要性を強調されました。その後の分散会では、告知の問題・子どもの問題行動・虐待した親との関わりについて意見交換を行いました。
28日は、中国地区5県の里親から里子の養育事例や専門里親研修会に参加した体験に基づく要望等が報告されました。その後の全体会では前日の分散会の報告や活発な質疑応答と里親制度普及・啓発・充実及び里子の処遇改善並びに関係機関の支援体制の強化に関する3項目の大会決議を議決し関係機関に要望しました。
東海・北陸地区里親大会 5月27日(木)〜28日(金)
名古屋市・名古屋クラウンホテルにおいて、6県1指定都市より里親及び関係者259名が集まり、東海北陸地区別研修会が開催されました。
1日目は、名古屋市長をはじめ来賓の方々よりご祝辞をいただき、全国里親会渥美会長の基調報告のあと、「里親の問題を分かち合い、制度の充実を進めよう」をテーマに、6つの分散会で話し合われました。2日目には、分散会の報告と「ぶどうの木」の著者である東京養育家庭里親の坂本洋子氏の講演が行われました。
分散会では、制度・行政の問題点や里子・養育に関する悩みが活発に話し合われ、多くの方々の発言を得ることができ、また他県の里親同士の交流も深めることができました。
「市民公開子育て講演会」として一般公開された坂本氏の基調講演は、87名の一般参加者を加え、里親体験出版のいきさつやドラマの内幕、そしてご自身の養育体験をお話しいただき好評を得ました。
東北地区里親大会 7月3日(土)〜4日(日)
7月3日(土)、東北エリアの里親研修会である『平成16年度東北地区里親研修会』が開催された。今年は山形県が当番県で、日本海にほど近いあつみ温泉の老舗旅館「萬国屋」での 開催。緑と紫陽花の美しいあつみ温泉に東北エリアの里親、行政関係者147名が参加し熱心な研修、活発な交流が行われた。
まず、午後1時半から式典が行われ、里親関係物故者慰霊の黙祷のあと里親信条を朗読。主催者からのあいさつがあり、表彰式、来賓の祝辞、被表彰者の代表謝辞。
そして2時15分から(財)全国里親会の渥美節夫会長による基調講演「新しい里親制度」、また住職で元山形県鶴岡北高等学校長の菊池正明氏による記念講演「子どもたちは今」の2つの講演が行われた。
4時15分からは5つのグループに分かれての分散会。分散会のテーマは次の5つ。
(1)真実告知について
(2)専門里親について
(3)里親型グループホームについて
(4)里子(養子)とのめぐりあいについて
(5)里親の悩み・喜び大放談会
主催者側の心配をよそに、人数もちょうどよい具合に分かれ、熱心な話し合いとなった。
7時からは大広間で夕食を兼ねた交流会。里親と子どもたちが一同にそろって、壮観な交流会である。県を超えて毎年行われる交流会を楽しみに参加している里親も多く、話がはずみ、後半はカラオケ大会となり、自慢ののどを披露する里親、さらに子どもと楽しそうにデュエットする里親も見られた。
翌日は朝食をとって自由解散。車で参加している人も多く、観光地などを寄り道しながら帰宅するのだという。
近畿地区里親大会 6月12日(土)
滋賀県近江八幡市の男女共同参画センターにおいて、近畿地区二府四県三指定都市の里親および関係者約二百余名の参加を得て開催いたしました。
式典では、滋賀県健康福祉部長 澤田史朗様より、家庭における養育の必要性とそれをサポートする里親制度への期待、そして、滋賀県における昨年度より実施されている児童養護施設と里親との情報交換会と、それによる相互連携の必要性等、今後の里親制度の充実発展についてお話をいただきました。
そのあと、天台宗の住職でユニークな経歴をお持ちの普照坊慈弘(ふしょうぼうじこう)様より、「祈りは 今、親として」と題して、人として、親として、どう生きて行くのかをご講演いただきました。
午後からは、三分科会に分かれて、「新しい里親制度のもとでの里親会のあり方」「里子の自立に向けて 子どもの立場から見た里親像」「里親と関係機関との連携」のテーマのもと、熱心な話し合いがされました。なかでも、里子・元里子さんに参加いただき、直接、思いを語っていただいた分科会は、最も参加者が多く、里子さんのことを少しでも理解しようとされる里親さんの熱気で溢れ、盛んに意見交換がなされておりました。
最後に、前大阪市中央児童相談所所長で現花園大学教授の津崎哲郎先生より、社会的養護としての里親の必要性、また、施設ではなく里親重視の委託に切り替えていこうとする児童相談所の姿勢の必要性等をお話いただきました。
(滋賀県里親会 事務局 池垣)
次号では、関東・四国・九州・北海道各地区里親大会について掲載します。
北海道里親会連合会
北海道里親連合会は人口約400万人を対象として8ヶ所の児童相談所でそれぞれ特徴をもった活動をしています。
平成15年3月まで登録里親数は484名、うち委託里親数は184名で年間予算は1400万円位ですが、平成17年度の見直しで人件費の統合化が言われており、目下検討委員会をつくり道庁で交渉中です。
道は平成16年度の里親支援事業など大きく取り上げ、(1)専門里親の研修は制度が出来て初年度から(2)里親援助事業も里親の養育を希望する者を登録するよう準備中であり里親養育相互援助事業も8児童相談所のうち4ヶ所で実施することになっている。里親さんも里親委託児に目を向けて里親会に協力しており関係する審議会や委員会があれば里親代表が入るようになっている。
会費の納入は東京都に次いで多く、里親促進事業としての予算も里親開拓の為などに有効に使っている。
(廣瀬 清蔵)
長野市里親会
わが里親会の特徴は、35年間、一時里親事業を続けてきたことです。これは、市の福祉事務所との共催で、また、市内5ヶ所の児童養護施設との協力で行われている事業です。
毎年、夏冬二回、一週間ずつ、里親の許で家庭生活を体験することは、普段施設で暮らしているこどもたちにとっては、かけがえのない体験です。同じ家に何回も行き、家族同然になって18歳を迎える例も多いです。
里親たちにとっても貴重な体験です。施設が多い当地では、委託のないまま何年も経過してしまうことが多いからです。まだ未登録の方々も、この一時里親事業に参加し、里親会会員として研修を積むことが出来ます。こういう過程を経て、登録里親になっていくことは、里親養成のためきわめて有効であると思っています。
(長田 秀夫)
それぞれのご家庭での子どもの養育に対する信条はどんなことですか?
我が家はこんな養育をめざしている、こんなことは絶対ゆずらない決まりがあるなど、心に決めていることについて投稿いただきました。
☆空気の様に、自然にわが家の子。
ほめる時はいっぱいほめ、叱るときはぴしっと。心をしっかり受け止める。
かわいい、かわいいわが家の子。
幸せいっぱいありがとう。
(大阪里親会連合会 大阪府池田支部(わかば会) T. Y)
☆今年4月より中学1年生の女の子を預かりました。思いだけの強さから申し込み児童相談所の先生方をはじめ、関係機関の方にご迷感ではないかと思っております。
最近では、廻りの人から来たときより目つきがやわらかくなったと言われ、家族との会話の中でいい笑顔が多くなった様に感じております。勉強については、当方の思う様には取り組んでくれません。勉強が出来るに超した事はないと思いますが、人間らしく育て上げる事を最重点に思っており、言動には思慮の欠ける点はありますが、愛と厳しさで過ごして今まで来ている訳であります。
期間修了時には笑顔と涙で送り出せる時が来るのを夢見ながら関係の方々の御指導をいただきながら務めたいと思っております。
(大分県里親会 Y. A)
皆様の「我が家の里親信条」の投稿をお待ちしています
〜送り先〜 東京都港区赤坂9-1-7-856
(財)全国里親会 里親だより事務局宛
FAX03-3404-2034 e-mail: zenkoku-satooya@cnr.ne.jp
☆私達はこの春から家族3人で早朝ジョギングを楽しんでいます。といっても息子のIくんはまだ10ヶ月なのでベビージョガーというジョギング専用のベビーカーに乗ってのジョギングです。Iくんが我が家に来る前から夫婦で走っていましたので、ウォーキングの方々や近所の方々とは顔見知りになっていました。そこへひょっこりベビーカーに乗ったIくんが登場したものですから、皆さんとても驚かれていました。そしていろんな方に「奥さんお腹大きかった?」と聞かれたので、これをチャンス!と思い、これを機会に「養子なんですよ」と話しています。私達夫婦は養子(里子)ということは隠さず、機会を見つけては辺りの人々に伝えていくことが大切だと思っています。また養子や里子を迎えたいと思われている人々との出会いがきっとあると信じています。
今ではジョギング中にすれちがう人々は皆、Iくんを見てニッコリ笑っていかれます。これからも、このジョギングを我が家の日課とし、周囲の人々にこんな家族もあるんだなと知っていただけたらと思います。
(大分県里親会 S. N)
☆里親になって三十年が過ぎました。二人の娘も嫁ぎ、四人の孫に恵まれそれぞれ人並みに子育てに頑張っております。
私は趣味と健康のためカラオケ、グランドゴルフと楽しくやっています。又、地区の老人会では、若い方ですのでお世話をさせて頂いております。こうして楽しい日々が送れるのも娘や孫の存在が大きいです。日々かかってくる電話も、うれしい事や心配事もありますが、お互いに喜び悩みながら親子の絆が深まって行くのかもしれません。
今、私達が思う事は自分のためはもちろん、私達を頼りにしている娘のため里帰りを楽しみにしている孫達のため一日も長く元気でいたいと願っております。
若い里親さんもふえて委託される子供さんも多くなったと伺いとてもうれしく思います。頑張って下さい。
(大分県里親会 K. N)
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