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阿部まゆみ
 
●症状アセスメント
●症状マネジメント
2004年7月17日(土)
県立広島病院 緩和ケア支援センター
緩和ケア支援室
室長 阿部まゆみ
 
症状アセスメントとマネジメント
広島県緩和ケア支援センター
緩和ケア支援室
阿部まゆみ
 
 
ホスピス・緩和ケアの諸概念
■ターミナルケア:終末期医療の総称
■ホスピスケア:利用者と家族の人生最後の時に際し苦しみからの解放と尊厳をもとにケアを提供するケアの在り方と働く人々のあり方「Caring mind」を指し、場所を特定することではなくケアの哲学でありケアの方法である。
 
■緩和ケア:緩和ケアとは、治癒を目指した治療が有効でなくなった患者に対する積極的な全人的ケア(Total Care)である。痛みやその他の症状コントロール、精神的、社会的、スピリチュアルな問題が最も重要な課題となる。
 緩和ケアの目的は、患者とその家族にとってできる限り可能な患者のQOLを実現することである(WHO 1990年)
 
QOL(Quality of Life)
・QOLとは、個人が生活する文化や価値観の中で、目標や期待あるいは基準及び関心に関連した自分自身の人生に対する認識である。 (WHO 1993年)
 
・QOLは、人生の質、生活の質であり、個々人の人生に対する認識である。
・病状の変化に伴いQOLは変わるものであり、‘今’目の前にいる人にとってのQOLとは何かを知ることから始まる。
・その人のおかれた状況下で可能性や選択肢も含めた人生の質・生活の質を向上させることである。
・利用者が体験している症状は、個人の主観的な体験であることを再認識してケアを提供する。
 
緩和ケアの広がり
■緩和ケアの3本柱:
1. 徹底的な苦痛の緩和:痛みとその他の症状コントロール
2. 心理的・社会的・スピリチュアルケア:チーム医療による全人的ケア
3. 家族へのケア:グリーフケア
 
■緩和ケア(Palliative Care)の広がり:利用者の抱える苦痛な症状を緩和することを目的とする病棟(ICU, CCU)と同様に定着してきている。今後、療養の場の選択肢として在宅におけるホスピスケアの広がりが鍵となってくる。
1. 緩和ケア病棟(PCU)/ホスピス
2. 緩和ケアチーム
3. 在宅ホスピス
 
 
 
 







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