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2.1.2 原子炉解体スケジュール
2.1.2.1 東海ガス炉解体スケジュール
 東海ガス炉の廃止措置は、長期(約17年間)にわたる計画であるため、次のように工程を第1期から第3期までに3分割する。全体工事工程を表2.1.2-1に、各工事期間の対象範囲を図2.1.2-1に示す。
・第1期工事 平成13年度〜17年度:準備工事、附属設備撤去等
・第2期工事 平成18年度〜22年度:熱交換器附属設備撤去等
・第3期工事 平成23年度〜29年度:原子炉本体解体、各建屋解体等
 解体で発生する放射性廃棄物は性状に応じて減容した後、容器に固化・封入し、埋設処分するが、埋設処分先は第3期工事前までに確定することとしている。確定できない場合は、安全貯蔵期間を延長する。
 東海ガス炉の第1期工事工程は表2.1.2-2に示すとおりであり、現在、燃料取扱建屋領域の設備撤去工事が行われている。
 第1期および第2期工事で発生する放射性廃棄物は少量であり、第3期工事を開始するまで既設の貯蔵設備で一時保管を行う。したがって、東海サイトからの解体廃棄物の搬出は、第3期工事の始まる平成23年(2011年)以降となり、7年程度の間にL1廃棄物及びL2廃棄物が約3000個の輸送物として搬出されることになる。
 
2.1.2.2 その他の原子力発電所解体スケジュール
 東海ガス炉に続いて廃止措置が計画されているのは、核燃料サイクル開発機構の新型転換炉ふげんであり、平成15年3月29日に運転を終了し、廃止措置の準備中である。同炉の廃止措置の計画を表2.1.2-3に示す。
 同表にみられるように、平成15年の運転終了後、本格的な解体工事が開始されるのは平成25年頃からであり、その後の輸送・処分計画の具体化に伴って解体廃棄物の搬出が開始されると考えられる。
 その他の軽水型発電炉の廃止措置の具体的な計画はない。
 したがって、東海ガス炉の解体廃棄物の搬出終了後、その他の原子力発電所の解体廃棄物搬出開始までには、なお十分な時間があると思われる。
 
表2.1.2-1 東海ガス炉解体工程表
 
図2.1.2-1 東海ガス炉の各工事期間の対象範囲
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表2.1.2-2 東海ガス炉第1期工事工程表
 
表2.1.2-3 新型転換炉ふげん廃止措置の計画







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