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Q-61
 現在の点状ブロックの上は車いすでは通りにくいので良い方法はないか。
A
 車いすの方には通りにくいと思いますが、視覚障害者にとっては、重要な誘導案内(道)です。ご理解下さい。
 今後、音声・音響案内の誘導装置等も現在検討されております。
 
Q-62
 触知案内板は台の上へ置かなければならないのか。壁に付けても良いか。電光掲示に映す文字の内容文には標準的なものがあるか。
A
 壁に設置して良い。特に小型船は壁設置の方が有効スペースがとれます。設置場所は、出入口付近が良い(参考:問29)。また席に紙(点字表示のもの)による案内を備えることは、なお有効と思われる。
 電光掲示の内容は、発船時刻、行き先など船舶の運航に関する情報としていますが、遅れの状況、遅延理由、運航再開予定時刻など、利用者が次の行動を判断できるような情報を提供することが望ましい。また緊急情報を提供できるようにすることが望ましい。出入口付近や案内所があればその近くが良い。触地図の案内については、船員の誘導によることが良い。また席に紙による案内を備えることは、なお有効と思われる。
 
Q-63
 電光掲示板、GPS表示器といろいろあるが、これが故障したときの代替措置は必要か。
A
 黒板等があれば良い、故障については一時的であれば問題ない。
 
Q-64
 「点字の表示について」ある施設のエレベーター内で点字が読める人が、エレベーターの開閉ボタンの横の点字が「逆に張っている」というのを聞きました。これが上下が逆なのか、開閉が逆なのか分かりませんでしたが、我々が手すりや触知案内板にある点字が正しく表示されているかどうか確認できないのでマニュアルで一般的な点字の表記を入れてもらえると助かると思います。
A
 今後の検討課題です。参考資料を参照して下さい。
 
Q-65
 触知案内板、点字シール等点字が理解できる人口が身体障害者の何%いるのか?余り必要な設備とは思えない。
A
 点字が分かる視覚障害者は全体30万人の1割程度ですが、その方々に対する情報は必要であります。
 
Q-66
 運航に関する情報を具体的にしていただきたい、装置の規格はあるか。電源は非常電源から供給しなければならないか。
A
 発船時刻、行き先など船舶の運航に関する情報としていますが、遅れの状況、遅延理由、運航再開予定時刻など、利用者が次の行動を判断できるような情報を提供することが望ましい。なお緊急情報を提供できるような装置が望ましい。技術の規格は(社)日本舶用工業会の旅客船運航情報表示装置の標準仕様書などもあります。
 非常電源については、給電する必要はありません。
 
Q-67
 旅客定員25人に1個以上のバリアフリー客席を設置する根拠と臨時旅客定員の場合は適用になるか。
A
 バリアフリー化のための設備、構造等については、当該船舶の旅客中に一定の割合で身体障害者等がいることを想定して基準を定めています。このため、例えば多客期において臨時に旅客定員を増加させる場合には、当然それに伴い身体障害者等も多く乗船することが想定され、増加後の旅客定員に応じてバリアフリー化設備、構造の整備が必要になります。バリアフリー法上、施行日以降、一般旅客定期航路事業の用に供される船舶には、法第44条第1項によりバリアフリー基準に適合させることが義務づけられており、臨時に旅客定員が増える場合においても、その時点での旅客定員に応じて基準に適合させることになります。
 従って、あらかじめ多客期等において臨時に旅客定員を増加させることを想定している場合は計画段階から最大の旅客定員に応じてバリアフリー基準に適合すべく整備しておくことを勧めます。
 基準第44条第1項 航行予定時間8時間未満の場合において、旅客定員25人ごとに1以上要求される基準適合席は、いす席、座席、寝台のいずれかで必要数を確保する。
 
(例) 旅客定員 基準適合席
いす席 35人
座席 25人
寝台 25人
85人 4個
 
 第44条第2項 航行予定時間8時間以上の場合については、旅客定員25人ごとに1個以上の基準適合客席を設け、内訳はいす席定員25人に1個以上、座席及び寝台の定員25人に1個以上の座席または寝台で必要数を確保する。
 
(例) 旅客定員 基準適合席
いす席 35人 2個
座席 30人 合わせて4個
寝台 50人
115人 6個
 
考え方:(1)身体障害者が全人口に占める割合は約4%であること。
(2)国際海事機関(IMO)が策定した「高齢者及び身体障害者のニーズに対応した旅客船のデザイン及び運行に関する勧告」においても少なくとも4%は身体障害者用の旅客席とすべきとされており、国際的にも妥当なものであると考えられること。







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