日本財団 図書館


Q-31
 設計マニュアル47頁の側面から入る場合の簡易多機能便房の奥行きの規定がないので示して欲しい。また図で解説して欲しい。
 ベビーベッドおむつ替えシートを取り付ける場合の基準。
A
 47頁のトイレは補助者無しで利用できる。奥行きは移動円滑化ガイドラインでは220cm以上としている。また下の図で示すが簡易多機能便房で正面から入る場合は190cm以上としている。(移動円滑化整備ガイドライン)
 ベビーベッドは折り畳み式が望ましい。その場合、畳み忘れても車いすで出入りできる構造が良い。
 
図7 参考:簡易多機能便房の例
 
Q-32
 バリアフリー便所内に設ける通報押しボタンの要否及び通報先はどこか?
 バリアフリー便所の出入口に自動扉の要求はあるのか?
A
 通報押しボタンは、便所内で気分が悪くなった場合や防犯上危険が生じたときに、乗組員に連絡するためのものである。出入口の自動ドアは車いすの方や手が麻痺している方、松葉杖使用者等が、出入りしやすいよう定めているものであり、自動ドアでない場合は軽い力で開閉ができる引き戸式のドアが良い。
 
(3)遊歩甲板
 
Q-33
 健常者と同等のサービスを提供することを基本とするが同等の見極めが難しい。中小型船の場合、健常者は最上層暴露部の遊歩甲板へ行けるが、身体の不自由な人はバリアフリー甲板上の遊歩スペースで対応せざるを得ない場合が多い。
A
 すべて、同等のサービスは基本ですが、やむえない場合は1以上の確保があれば良い。売店、案内所、自販機コーナー、ゲームコーナー等のついては、高齢者や障害者が利用できるように配置することが望ましい。
 
Q-34
 遊歩甲板がバリアフリー客席と異なる甲板の場合は、この遊歩甲板は船内旅客用設備とならないか。
A
 基準上なりませんが、それらの遊歩甲板についてもバリアフリー化を図ることが望ましいのは設計マニュアルにも記載してあるとおりです。
 
Q-35
 小型旅客船で遊歩甲板のバリアフリー化を基準通り設備するには大変です。航行時間により軽減出来ませんか?
 暴露部(天幕あり)で立ちぐい「そば」「うどん」を食べさせるコーナーを設けた場合でも、バリアフリー食堂として考えなければなりませんか?
A
 設計マニュアル9頁の経路の概念図を参考として下さい。航行時間による軽減は出来ない。一般旅客と同じサービスを提供する事が望ましい。
 
(4)食堂
Q-36
 バリアフリー化されたテーブルは一般の人は使用しない方が良いのかどうか?(いつでも利用出来る様あけておく必要があるかどうか)売店に関する基準をもう少し記述して欲しい。出入口と売店(バリアフリー対応カウンター)の併用は可能か。
A
 売店については、食堂の基準を参考にしてください。
 一般の方が使用しても良い、誰でも使えることが必要。健常者が使用しているときに車いすの方が使用したい場合は席を譲るように配慮する。参考ですが、身体障害者等を特別扱いすることで心的負担を与えないように予約席と表示している船会社もあります。
 売店は対面式での対応であれば売店に行くまでの通路120cm以上です。区画の中に有って自由に移動が可能の施設であれば通路幅は120cm以上として下さい。バリアフリー通路1と2が有るという状況では通路幅は120cm以上が適用となります。
 設計上バリアフリー基準をクリアーすれば併用も可能だと思います。段差を付けないこと。
 
Q-37
 設計マニュアル39頁に車いす利用カウンターとありますが、売店における特別なバリアフリー設備はありますか。
A
 売店のカウンターは車いすの蹴り込みが入る構造、カウンターは70cm程度で車いす利用者の手が届く高さがよい(参考:設計マニュアル55頁食堂のテーブル)。また、売店の床面には段差がなく、周りの壁面に手すりを設けることが望ましい。
 
カウンターの例
 
(1)通行部分の基準
(1)戸
 
Q-38
 自動開閉でない場合、高齢者、身体障害者が円滑に利用出来る戸の構造は、どの様なものか?自動開閉扉の開閉標準時間はどれくらいか。戸(押、引戸)への設備すべきハンドルの形、高さ等はどの様なものか。
A
 引き戸とすることが望ましい。設計マニュアル56頁推奨を参考にして下さい。
 自動式開閉装置は車いす使用者や視覚障害者の利用を考慮し、押しボタン式を避け感知式とする等開閉操作の不要なものとする。その場合は戸の開閉速度を、身体障害者、高齢者等が使いやすいよう設定する。(開閉速度は、開くときはある程度速く、閉じるときは遅いほうがよい。)
 
図8 開き戸等の例
 
(2)通路の手すり
 
Q-39
 通路に取付ける手すりの範囲基準は
A
 バリアフリー通路1・2に必要です。構造的に支障がない範囲で両面に連続して取付けることが望ましいです。設計マニュアル58頁を参考にして下さい。
 
Q-40
 バリアフリー通路1に設ける手すりは片面に1条でもよい事もマニュアルに明記して欲しい。
 (通路幅80cm以上、車両区域内に設ける事もあるので)
A
 基本的には、両側に必要です。ただし、付けられない場合は片側でも良いとされています。車両甲板の場合は、車両搭載場所との境界側にも手すりを設けることが望ましい。また、バリアフリー通路部分の床を色分け表示することにより明確に区別することが望ましい。







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