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10/2(土) コベリ取り付け
 小型和船は、桧を断面がT字になるようにしゃくり、その中央を挽き割り、断面がL型の桟2本を製作する方法をとるが、今回は2本の角材を使った。それぞれ7×13センチの桧角材を、2面から丸ノコとシャクリノコを使って切り込みを入れ断面がL型の桟を作り、オモテ(船首)からウワダナ(上棚)のテンバ(天端)に添わせながら釘止めで固定していく。釘は上から5寸カイオレ、横から2寸5分カイオレを打ち込み固定する。
 
全体状況
 
断面と船クギ
 
○スリイタ取り付け
 ミヨシの下の部分に当てる保護用の板をスリイタと呼び、これをはめ込む。
 
○ミヨシ(水押)の「石突き」取り付け
 水押の左右(棚板小口)に打つ保護用の桧の桟を「いしづき」と呼ぶ。8×5センチの桟で、2寸5分カイオレで固定する。
 
船釘と用途
  釘の種類 用途
(1) 7寸カシラ シキに戸立てを取り付けるときに使う。
(2) 5寸5分カシラ 戸立てに棚を付けるとき打つ船釘。
(3)(4) 5寸カシラ シキに棚付け、ミヨシのノボリ釘に使用。
(5) 4寸カシラ 中棚にウワダナ(アオリ)を接合するときに使う。
(6) 5寸オトシ 棚板(1寸)の継ぎ合わせに縫い釘として使用。
(7) 5寸5分カイオレ コベリの取り付けで上から打つ釘。2寸5分は横から打つ。
(8) 7寸5分オトシ シキ(2寸5分厚)の継ぎ合わせに使う縫い釘。
(9) キボート(木ボルト) スバン取り付けのボルト穴の埋め木として使う。
 
船釘
 
カシラクギ各種
 
カイオレ(貝折)クギ各種







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