4.3.1 時系列
図4-3-3〜14に周防灘海域については下関、宇部、有明・八代海域については三角の各要素の時系列図を示す。
実測値と比較すると比較的照合結果はよかったが、三角の照合結果が過小評価する傾向にあった。高潮のおこる領域が狭く、海上風推算の精度が厳密に効いてくる可能性がある。台風4261号においては三角の最大偏差が、27日の13時にあらわれており、この偏差は従来の海上風推算モデルを使用した場合では再現は不可能と思われる。
Wave Setupの効果を比較すると、下関、宇部においては最大偏差が増加傾向が顕著であったが、三角においては、逆に最大偏差が減少傾向であった。これは最大偏差がでる時刻で、波向きが北〜東に変わりラディエーションストレスの方向が湾の外側に向かっているためと思われる。
4.3.2 高潮分布
図4-3-3に高潮偏差の分布図を示す。
狭領域1では台風による南東風によるWave Setupで下関〜宇部にかけて大きな偏差がでている。狭領域では有明海、八代の北東側に大きな偏差がでている。Wave Setupの効果を比較すると、狭領域1では大きな偏差の領域がWave Setupをいれた場合では広がっているが、比較的通過が早かった台風9918号の例ではあまりWave Setupの効果は効いていない。狭領域2ではWave Setupは大きな偏差の領域を減少させる方向に働いている。
偏差の高潮の時系列ごとの分布図は資料編に載せる
図4-3-3 台風4216号 時系列(下関)
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